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喘息患者がCPAP治療で息切れ改善!体験談

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喘息患者がCPAP治療で息切れ改善!体験談

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

喘息の治療中にも関わらず、息切れや疲れが続く場合、睡眠時無呼吸症候群(SAS)が関係していることがあります。

今回は、喘息治療に加えてSASの診断を受け、CPAP(持続陽圧呼吸療法)を開始したことで大きく改善した男性患者さんの体験談をご紹介します。

CPAP治療とは?

CPAPは、睡眠中に気道が閉じないように空気を送り込む治療法です。

これにより無呼吸や低呼吸を防ぎ、睡眠の質を向上させることができます。

なぜCPAP治療が喘息にも影響を与えるのか?

  • 夜間の酸素供給の安定: SASによる酸素不足が解消されることで、全身の酸素供給が改善し、喘息症状の悪化を防ぐことができます。
  • 呼吸筋の負担軽減: 無呼吸状態での呼吸の乱れが減り、日中の息切れも軽減されることがあります。
  • 睡眠の質の向上: 睡眠の質が改善されることで、喘息コントロールを助けるホルモンバランスが整います。

実際の体験談


「喘息で吸入薬と内服薬を続けていましたが、どうしても日中の息切れが完全には取れませんでした。夜間も疲れが取れず、朝起きても体が重い状態でした。医師の勧めで睡眠時無呼吸症候群の検査を受けたところ、SASと診断され、CPAP治療を開始しました。数日後から朝の疲労感が減り、日中の息切れもほとんどなくなりました。喘息治療だけでは解消できなかった症状が、CPAPによって改善されたことに驚いています。」

注意点

  • 最初はCPAPマスクに慣れるのに時間がかかる場合がありますが、医師と相談して適切なフィッティングを調整してください。
  • 治療装置の定期的な清掃やメンテナンスを行い、清潔な状態を保つことが大切です。
  • SASと喘息の治療は併用が必要ですので、自己判断で治療を中止せず医師の指示に従ってください。

CPAP治療を快適に続けるための工夫

  • 湿度調整機能付きのCPAP装置を使うと、乾燥による不快感を軽減できます。
  • 寝室の環境を整え、快適な睡眠空間を作りましょう。
  • 装置やマスクが肌に合わない場合は、異なるタイプを試すこともできます。医師に相談してください。

喘息とSASの併存は珍しくありませんが、適切な診断と治療を受けることで、症状が大きく改善する可能性があります。

息切れや疲れが続く場合、ぜひ専門医にご相談ください。

ご不明点やお困りのことがありましたら、当院までお気軽にお問い合わせください。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
山口裕礼


投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。