🧩その咳、「心」から?「気道」から?

ストレスによる咳は、心身症?それとも喘息?
こんにちは🌿
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 院長の山口裕礼です。
前回は「ストレスで喘息が悪化することがある」というテーマで、
心と呼吸の関係性についてご紹介しました。
今回はさらに踏み込み、「ストレスが原因と思われる咳」が
“心身症の咳”なのか“喘息”なのかを見極める難しさについてお話しします🫁🧠
🌀 見極めはとても繊細で、難しい
実際の診療では、
- 「咳が止まらないけど、夜は比較的落ち着く」
- 「胸部CTや呼吸機能検査は異常なし」
- 「薬が効くときと効かないときがある」
- 「緊張すると咳が出る」
といったケースが少なくありません。
こうなると、「気道の病気=喘息」なのか、
それとも「心の状態に影響された咳=心身症」なのか、
非常に判断が難しくなります。
なぜなら、両者は一見、似たような症状をとるからです。
🧠 医師も患者も、ストレスには触れにくい
咳の原因が「ストレスかもしれない」と思っても、
患者さん自身がそれを自覚していなかったり、
自覚していても医師に伝えることをためらったりすることがあります。
一方で、医師側もデリケートな話題であるがゆえに、
「ストレスありますか?」とあえて聞かないこともあります。
そのため、本来必要な情報が患者と医師のあいだで共有されないまま、
診断が長引いたり、治療がうまくいかなかったりするのです。
🔑 正しい診断には「患者さんの協力」が不可欠
私たち医師は、血液検査、肺機能検査、画像診断などを通じて
身体的な異常を調べることはできますが、
「最近、職場でのストレスが強い」
「家族関係で悩んでいる」
「人前で緊張すると咳が出る」
といった、“心の状態”は患者さんから教えていただかないとわからないのです。
たとえば…
- 「咳が出る時間帯」
- 「特定の場面で悪化するかどうか」
- 「咳以外に、眠れない・食欲がないなどの症状があるか」
といった生活の中の情報が、診断のヒントになります。
🫶 良くなるには、チームで取り組む姿勢が大切
私たち医療者は、症状を否定せず、恥ずかしがらずに話せる雰囲気を大切にしています。
そして、患者さんにはぜひ、
- 「こんなこと話していいのかな?」
- 「関係ないかもしれないけど…」
というようなことでも、遠慮なくお伝えいただけたらと思います。
🌱 “体”だけでなく、“心”も診る医療を目指すためには、
患者さんとの対話が何よりの治療薬になることもあるのです。
🏥 やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックでは…
- 検査でわからない咳に悩んでいる
- 薬を使ってもよくならない
- 「これって気のせい?」と不安になっている
そんな方は、ぜひ一度ご相談ください😊
心と体、両面からのアプローチを一緒に考えていきましょう。
📍 やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
https://yamaguchi.clinic/
🌬️ 咳の奥にある“こころの声”を見逃さずに。
あなたと一緒に、じっくり向き合います。
投稿者プロフィール

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からだ整えラボ
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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