高倉健さんに学ぶ「自然と心の調和」 ~白洲正子さんの言葉を添えて~
こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
今日は、俳優・高倉健さんが感服した随筆家、白洲正子さんの『夕顔』の一節を紹介しながら、自然と向き合い、心を整えることの大切さについて考えてみたいと思います。
白洲正子さんが語る月の美しさ
白洲正子さんの随筆『夕顔』には、次のような印象的な一節があります。
一向に感銘を受けないが、山の中ではいくら見ても見飽きない。
そこには宇宙旅行の月とは何の関係もなく、
西行法師や明恵上人が見たのと同じ月が澄んでいるのである。
この一節には、自然と人の心のつながりを鋭く捉えた洞察が込められています。
現代の人工的な環境の中では、月さえも「作り物のように」感じられる。
しかし、自然豊かな山中では、その月が過去の偉人たちが見たものと同じように澄み渡って見えるというのです。
高倉健さんが感服した理由
高倉健さんは、白洲正子さんのこの一節に深く感銘を受けたと言われています。
それは、彼自身が自然と向き合い、心を落ち着ける時間を大切にしていたからではないでしょうか。
健さんは都会の喧騒を避け、静寂の中で自分と向き合う時間を大切にする生活を送っていました。
この一節に、彼の生き方に通じる何かを感じ取ったのではないかと思います。
自然がもたらす心の平穏
白洲正子さんが語る「山の中の月」は、私たちが自然と接することで得られる純粋な感動を象徴しています。
現代社会の中で、自然と触れ合う機会が少なくなりがちな私たちにとって、このような体験は心をリセットする貴重な時間となります。
自然と向き合うことで得られるもの
- 心の浄化
人工的な環境から離れ、自然に身を置くことで、日々のストレスや不安から解放されます。白洲正子さんの「月」の話は、その象徴的な例です。 - 時の流れを感じる
健さんが感服したのは、月が「西行法師や明恵上人が見たのと同じ」であるという点でした。自然には、時代を超えて変わらない美しさがあり、それを感じることで自分の存在を改めて見つめ直すことができます。 - 健康への影響
自然と触れ合うことは、心の安定だけでなく、体の健康にも良い影響を与えると言われています。深呼吸や軽い運動を自然の中で行うことで、心身のバランスを整えることができます。
健康と自然の関係
白洲正子さんの言葉にある「山の中で見る月」は、都会の喧騒や現代の忙しさの中で見失いがちな「本当の自分」を取り戻すきっかけになります。
高倉健さんがこの一節に共感したように、自然と接する時間を持つことは、健康管理の一環としても大切です。
日々に取り入れる自然との時間
- 散歩を楽しむ
忙しい日々の中でも、緑がある場所で散歩をするだけで心が落ち着きます。 - 月を眺める時間を作る
夜空を見上げ、月の美しさに心を委ねる時間を持つことで、ストレスが軽減されます。 - 自然に触れる旅行や体験
山や海など、都会を離れた場所での旅行は、心と体をリフレッシュさせる良い機会となります。
おわりに
白洲正子さんの『夕顔』にある「山の中で見る月」の話は、自然の中にこそ本当の感動があることを教えてくれます。
それは、高倉健さんが日々の中で大切にしていた「静けさ」とも通じるものです。
どうか皆さんも、自然に触れる時間を持ち、心をリセットする時間を作ってみてください。
月を眺めながら、過去の偉人たちが見た同じ光を感じる瞬間は、日々の喧騒の中で忘れがちな穏やかさを取り戻すきっかけになるはずです。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
山口裕礼
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
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