バラの育成と患者さんとの向き合い方 〜花の女王から学ぶ日々の診療〜

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

実は私、日本園芸協会認定のローズ・コンシェルジュという資格を持っています。

いわゆる「花の女王」と呼ばれるバラに詳しいということですね。

日々のガーデニングでは、主にバラの育成を楽しんでいます。

バラと向き合う:その個性の大切さ

バラはとても手がかかる花でありながら、その一つひとつに個性があります。

バラの品種

同じバラの品種でも、育てる環境や土の状態、世話の仕方などによって花の咲き方が変わってくるのです。

弱い品種もあれば、強い品種もあり、それぞれが持つ特徴や性質を理解しておく必要があります。

気を付けるポイント

栽培をしていると、日々の水やりの頻度や土の湿度・酸度の管理、日当たりの確保、さらには肥料の種類や与え方など、気をつけるべきポイントはたくさんあります。

しかし、その手間を惜しまず向き合うことで、生き生きとした美しい花が咲くときの喜びはひとしおです。

予防と治療:バラに必要なケア

バラは、病害虫にかかりやすい植物でもあります。

主な病気としてはうどんこ病や黒星病、害虫としてはアブラムシやハダニなどが代表的です。

早期発見・早期治療

こうした病気や害虫を防ぐためには、定期的な消毒や殺虫剤の散布、土壌改良、風通しのよい環境づくりなど、さまざまな予防策が必要です。

もし病気や害虫に侵された場合は、早期発見と早期治療が鍵となります。

影響を受けた部分を早めに切り取る、薬剤を使用するなどの対策をとることで、被害を最小限に抑えられます。

バラの育成は、まさに「予防と治療」の両輪で成り立っていると言えるでしょう。

手間がかかるからこそ得られる喜び

バラは手をかければかけるほど、その答えを返してくれる花だと思います。

日々気を付けること

こまめに声をかける(植物への話しかけも意外と大切です!)だけでなく、定期的に葉の状態をチェックしたり、土壌の栄養バランスを見直したりと、さまざまな工夫をこらす必要があります。

その結果として、元気にバラが花開いたときには、一層大きな達成感と嬉しさを味わうことができます。

色鮮やかに咲く花の美しさはもちろん、その芳醇な香りもバラ特有の魅力です。

こうした喜びは、丁寧に育ててきたからこそ得られるものだと思います。

バラを通じて養う“感じ取る力”

バラは一切言葉を発しない存在です。しかし、その葉の色や質感、茎の張り具合、蕾の膨らみ方など、さまざまなサインを発しています。

それを見逃さずに感じ取ることで、より適切なタイミングで水やりをしたり、病気や害虫の早期発見につなげたりできます。

バラから学んだ重要なこと

私が日々大切にしているのは、「言葉を持たないバラの微妙な変化を感じ取る力」です。
実はこの力は、日々の診療にも通じるところがあると考えています。

患者さんが必ずしも自分の痛みや不安を言葉で上手く伝えられるとは限りません。
言葉にならない表情やしぐさ、わずかな声のトーンの変化などにこそ、本当の状態が表れる場合もあります。そうしたサインを見逃さずに読み取ることは、診療の現場で非常に重要です。

バラを育てていると、「小さな違和感や微細な変化を見落とさない観察力」が自然と磨かれます。
この観察力は、患者さんとのコミュニケーションでも大いに役立つと感じています。

言葉だけでは表せない“気づき”を敏感にキャッチし、相手の状態や気持ちに寄り添うことが、バラから得た学びのひとつだと思います。

バラと人との重みの違い

バラを育てていて、もし枯らしてしまった場合は「残念だったな…」と気持ちを切り替えることもできます。

しかし、患者さんの場合はそうはいきません。

命を預かること

私たち医療従事者は、一人ひとりの患者さんの命を預かっているからです。

同時に、だからこそ患者さんが回復される姿や笑顔を見るときの喜びは、何ものにも代えがたいものがあります。

患者さんの場合はまさに「命の喜び」を共有できる瞬間だと感じます。

患者さんとの向き合い方にも通じる考え

実は、バラの育成で大切にしていることは、私が患者さんと向き合う際にも非常に通じる部分があると感じています。

患者さんお一人おひとりの症状や生活背景、体質などが異なるのは、バラの品種や個体差に似ています。

同じ病名でも、体質や生活習慣、治療に対する反応は人それぞれです。

ある患者さんにはよく効く薬でも、別の患者さんには副作用が強く出ることもあります。

そのため、それぞれの患者さんに合わせた治療方針や予防策を検討し、医師と患者さんがともに二人三脚で歩んでいくことが大切なのです。

バラも患者さんも、個々の状態をしっかりと観察し、必要なケアを行い、変化があれば早めに対応することが重要です。

そのようにこまめなコミュニケーションとケアを続けていくうちに、少しずつ状態が改善していく喜びや、笑顔を取り戻される姿は、まさにバラが美しく花咲く瞬間と重なります。

まとめ:バラから学ぶ医療の姿勢

花の女王であるバラは、華やかさの裏にこまやかな世話が必要です。

そして、手間をかけた分だけ美しい花を咲かせるように、患者さんもまた、丁寧な診察と治療で少しずつ良い状態へ近づくことができます。

Success

患者さんの場合は、私たちも命を懸けて真剣に向き合わなくてはなりません。

重みのある責任ではありますが、その分、患者さんが元気を取り戻したときの喜びは格別です。

これからも、私は一人ひとりの患者さんの個性に合わせた治療とサポートを心がけていきたいと思います。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックでは、健康面でのお悩みをお気軽にご相談いただければ幸いです。

スタッフ一同、親身になってお手伝いさせていただきます。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼

日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
日本喘息学会認定喘息専門医
日本内科学会認定内科医
日本喘息学会認定吸入療法エキスパート

内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー
日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士

日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ


投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。