和菓子と洋菓子、どっちが体にいい?甘いもの好きの患者さんへ伝えたい「賢いお菓子選び」

こんにちは。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 院長の山口裕礼です。

当クリニックには、甘いものが大好きという患者さんがたくさんいらっしゃいます。

糖尿病や生活習慣病、アレルギーをお持ちの方など、

「お菓子はやめた方がいいのはわかっているけれど、まったく我慢できない……」

という声をよく聞きます。

「すべてのお菓子をゼロにする」というのは、現実的ではありません。

そこで今回は、和菓子と洋菓子の特徴や添加物の違いをわかりやすくまとめ、“少しでも体に良いお菓子”を選ぶポイントをご紹介します。

ぜひ最後までお読みいただき、日々のお菓子選びの参考にしてみてください。

和菓子と洋菓子の特徴

和菓子のメリット・デメリット

  • メリット
    • バターやクリームなどの動物性脂肪が少なめで、比較的低脂質なものが多い。
    • 餡や寒天などに含まれる食物繊維が便通や血糖値コントロールに役立つ場合も。
    • 一口サイズや小ぶりのものが多く、量をコントロールしやすい
  • デメリット
    • 餡やもち米、生地に多くの糖質(砂糖、水飴等)が含まれ、血糖値が上がりやすい
    • 賞味期限が長めの商品には保存料や着色料が使われていることがある。

洋菓子のメリット・デメリット

  • メリット
    • フルーツやナッツ、ヨーグルトなど、バリエーションが豊富。素材にこだわった商品なら栄養バランスが比較的良いものも。
    • 最近は糖質オフやグルテンフリーなど、健康に配慮した商品も増えている。
  • デメリット
    • バターや生クリームなどの動物性脂肪・糖質を大量に含むものが多く、カロリーが高くなりがち
    • 乳化剤・香料・着色料など、風味や見た目を重視するために多くの添加物が使用されていることがある。

添加物はどう違う?チェックすべきポイント

和菓子の場合

  • 日持ちを長くするための保存料・防カビ剤
  • 鮮やかな色合いを出すための合成着色料
  • 甘さや食感調整のための人工甘味料・増粘多糖類

ポイント

伝統的な製法で作られる“生菓子”や専門店のものは添加物が少ない傾向にありますが、スーパーやお土産用の長期保存タイプには注意しましょう。

成分表示をチェックして、気になるものが含まれていないか確認してみてください。

洋菓子の場合

  • バターや油脂を乳化するための乳化剤
  • 焼き菓子などで生地を膨らませるためのベーキングパウダー(アルミニウム含有の有無も要チェック)
  • 合成香料・合成着色料
  • 酸化防止剤・保存料など、長期保存を可能にするための添加物

ポイント

バリエーションが多い分、添加物の種類や量が多岐にわたるのが洋菓子の特徴。

無添加やオーガニックを謳う商品を選んだり、アルミフリーのベーキングパウダーを使った手作りお菓子などに挑戦するのも良い方法です。

患者さん向け:少しでも体に良いお菓子を選ぶコツ

  1. サイズを意識する
    • 和菓子の“小ぶりサイズ”や、洋菓子でも“ミニサイズ”のケーキ、クッキーなどを選ぶと一度の摂取量が少なくて済む
    • 一口食べるだけで満足できるよう、ゆっくり味わうのも大切です。
  2. 添加物の少ないものを選ぶ
    • 「無添加」「保存料不使用」「着色料不使用」などの表示があるかチェック。
    • 賞味期限が短い商品ほど、保存料などが少ない可能性が高いです。
  3. 食物繊維やタンパク質と組み合わせる
    • 餡や寒天など、食物繊維を含む和菓子を選ぶ。
    • お菓子だけでなく、豆腐やナッツ、ヨーグルトなどを一緒に食べると血糖値の急上昇を抑えやすくなります。
  4. 甘さを楽しむ工夫
    • 和菓子なら抹茶、洋菓子ならコーヒー・紅茶などを砂糖なしで合わせると、甘さが引き立ち食べ過ぎ防止に。
    • フルーツ入り洋菓子や、きな粉・抹茶ベースの和菓子で甘味以外の風味も楽しむと満足感が上がります。
  5. 手作り・専門店の選択肢も検討
    • 手作りなら、糖質オフの甘味料を使ったり、砂糖の使用量を調節できます。
    • 専門店や自然派のパティスリー・和菓子店では、合成添加物を極力使わないお菓子を扱うところも増えています。

「全部ダメ」ではなく「少量&賢く選ぶ」で長続き

甘いものを完全に禁止すると、逆にストレスが溜まってしまい、ドカ食いやリバウンドにつながる危険性があります。

糖尿病や肥満、アレルギーなどに注意が必要な方も、適量を守りつつ賢く選ぶことで、甘いお菓子を“ちょっとした楽しみ”として取り入れることは十分可能です。

  • 1日1個/1回までなど、自分で目安を決める
  • 食べる前に血糖値や体調を確認する
  • お菓子を食べる日は、主食や炭水化物を少し控えるなど食事全体のバランスを調整する

こうした意識を持つだけでも、健康的なお菓子ライフに近づきます。

最後に

お菓子は心を癒やしてくれたり、頑張った自分へのご褒美になるなど、生活にちょっとした幸せを運んでくれます。

だからこそ、「まったく食べてはダメ」という極端な方法ではなく、“少しでも体に良いお菓子を選ぶ”工夫をしてみませんか?

健康は、あなた自身が知り、選び、整えていくものです。

和菓子を選ぶなら、餡や寒天など食物繊維が多いものを、小ぶりなサイズで。

洋菓子を選ぶなら、フルーツやナッツ入り、添加物が少ないものを探してみる。

手作りや専門店での購入も選択肢に入れると、添加物の摂取を抑えられます。

健康状態やアレルギーなどが心配な場合は、ぜひ当クリニックへご相談ください。

一人ひとりの体質や病状に合わせたアドバイスをいたします。


当クリニックでは、呼吸器・皮膚科関連の診療はもちろん、患者さんのライフスタイルに寄り添った健康管理を大切にしています。

お菓子との上手なお付き合いで、快適な毎日を送りましょう!

💖 健康は、あなた自身が知り、選び、自立し、整えていくものです。


🏥 やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック

山口裕礼
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
日本喘息学会認定喘息専門医
日本内科学会認定内科医
日本喘息学会認定吸入療法エキスパート

内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー
日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士
日本温活協会認定温活士
日本環境管理協会認定環境管理士
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ
ローズソムリエ®(バラ資格)

(※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としており、個々の医療アドバイスを代替するものではありません。実際の治療・食事管理については主治医にご相談ください。)

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。