🧔♂️男性ホルモンと免疫・炎症の不思議な関係

〜喘息・アレルギーとホルモンの意外なつながり〜
「なぜ女性の方がアレルギーが多いの?」
「なぜ中年男性になると喘息が悪化するの?」
これらの疑問に、実は“ホルモンと免疫”の密接な関係が関わっていることが
最新の研究でわかってきています。
男性ホルモン(テストステロン)は、単に“男らしさ”をつかさどるだけでなく、
実は免疫や炎症のバランスにも大きな影響を与える存在なのです🧬🔥
🧪テストステロンと免疫の意外な役割
男性ホルモン(テストステロン)には、
● 筋肉をつける
● 骨密度を保つ
● やる気・性欲を高める
…といった“外見的な作用”のイメージがありますが、
実は免疫調整作用=炎症を抑える働きも報告されています。
✅ 免疫・炎症に関わる注目キーワード
IL-6(インターロイキン6)
→ 体内の“炎症スイッチ”を入れるサイトカイン。
→ テストステロンが低下するとIL-6が増え、喘息やアレルギーの悪化に関与。
好酸球
→ アレルギー体質の人に多く、喘息やアトピー、鼻炎などの原因細胞。
→ テストステロンは好酸球の活性化を抑制するという研究も。
つまり、男性ホルモンが不足すると、炎症反応が強まりやすくなるのです。
🧬ジェンダー差と呼吸器疾患:男性の盲点
「喘息は子どもの病気」「アレルギーは女性に多い」と思っていませんか?
👦若年期
→ 男性の方が喘息・アレルギーがやや多い
👩思春期〜若年女性
→ 女性ホルモン(エストロゲン)の影響でリスクが増える
👴中高年男性
→ テストステロンが低下し、再び喘息・炎症リスクが上昇!
こうしたジェンダーによる“炎症の波”は、
抗加齢医学やプレシジョンメディシン(個別化医療)の重要な視点です。
🧠ホルモン補充すれば解決?→ 答えはNO
テストステロン補充療法(TRT)は、
確かに一部の男性更年期(LOH症候群)に効果がありますが、
喘息やアレルギーを直接的に治すものではありません。
⚠️注意点
- 補充でIL-6や好酸球を調整できるかは個体差あり
- 前立腺がんリスクや血栓リスクも考慮が必要
- 安易な“サプリで男性ホルモン強化”は逆効果になることも
🌿抗加齢医学的アプローチ:ホルモンを“支える”生活を
テストステロンを自然な形で保つ・引き出すことが大切です👇
✅ 抗炎症・抗酸化の食事
- オメガ3脂肪酸(青魚、亜麻仁油)
- ビタミンD・亜鉛・セレン
- 抗酸化野菜(ブロッコリー、にんじん、トマトなど)
✅ 睡眠と運動
- 睡眠はテストステロン分泌の時間帯
- スクワットやジャンプなど、大筋群の運動が効果的💪
✅ ストレスマネジメント
- 慢性的なストレスはコルチゾール↑→テストステロン↓
- 瞑想・呼吸法・森林浴などで自律神経の安定を🍃
🧭まとめ|ホルモンと免疫は、“見えない主従関係”
呼吸器の不調に悩む中年男性は、
「単なるアレルギー」「歳のせい」ではなく、
👉 “ホルモンの乱れ”が原因かもしれません。
抗加齢医学やジェンダー差医療の視点を取り入れて、
症状の背景にある“からだの調和”を整えていきましょう。
投稿者プロフィール

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資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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