🌸 妊婦さんも赤ちゃんも守るために ― 薬を使う勇気と理解を 🌸

〜「禁忌解除」の動きから見えてきた希望〜

💊 妊婦さんにとっての薬は「怖いもの」?

妊婦さんからよく聞かれる声があります。
「赤ちゃんに悪い影響が出たらどうしよう」
「薬は絶対に飲まない方がいいのでは…?」

その気持ち、痛いほどよく分かります。
命を宿すからこそ、少しのリスクすら背負いたくない――母親として当然の想いです。

けれども、実際の医療現場では違う現実があります。
薬を飲まないことで 咳が止まらず、息ができず、母体と赤ちゃんの命が危険にさらされる ことがあるのです。

📰 朝日新聞が伝えた「禁忌解除」という動き

朝日新聞は、妊婦さんが安心して薬を使えるように「禁忌」とされてきた薬の一部が見直され始めたと報じました。

  • 最新の科学的知見に基づく調査
  • 厚労省による審議と通知
  • 製薬会社の添付文書改訂

その結果、つわり止めの「ドンペリドン」が妊婦への禁忌から外れたのです。
これは大きな一歩。妊婦さんが「適切な治療を受けられる未来」につながります。

🩺 当院での日常 ― 咳で苦しむ妊婦さんたち

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックには、喘息や咳で困って駆け込む妊婦さんが少なくありません。
「他の病院では薬を出してもらえなかった」
「眠れないほど咳が続いて赤ちゃんが心配」

そうして必死に来られる姿を、何度も見てきました。

ここで私たち医師が迫られるのは、命の優先順位をどうつけるか という究極の選択です。
薬を出さなければ命が危険。
出せば副作用の不安が残る…。

👶 お母さんと赤ちゃんを守るために

妊婦さんにとって「副作用ゼロ」が理想なのは当然です。
ですが、どうか考えてみてください。
日々口にしている食べ物、これまでの生活習慣――それらが赤ちゃんに与える影響について振り返ったことはありますか?

薬だけを「悪者」にしてしまうのは簡単です。
でも、私たち医師の願いはただ一つ。
お母さんを守り、赤ちゃんを守ること。
そのために最新の知見をもとに、最小限のリスクで最大の効果を目指します。

🌍 一緒に考えて、一緒に守る医療へ

薬を使うかどうかの二択ではなく、
「どうすれば母体と赤ちゃんを両方守れるか」を、私たちは患者さんと一緒に考えます。

薬を恐れるのではなく、
👉 知識で安心を得て
👉 信頼で不安を和らげて
👉 一緒に未来を守っていく

それが、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの医療です。

そして忘れてはならないのは、日常生活を振り返ることです。
普段の食事、睡眠、ストレス、運動、環境――これらはすべて赤ちゃんの健康とつながっています。

薬に責任を押しつけるのは簡単ですが、実際には 自分自身の生活習慣こそが最大の薬にも、最大のリスクにもなる のです。

だからこそ私たちは、薬の選択だけでなく、生活全体を一緒に見直しながら、母体と赤ちゃんを守る最善の道を探していきます。

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
からだ整えラボ
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)