がん治療も、生き方も「自分で選ぶ」

――落合恵子さんが語ったこと、レイチェル・カーソンに重なるまなざし📰🌱

こんにちは😊
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
院長の 山口裕礼(やまぐち ひろみち)です。

先日、新聞の文化面に掲載されていた
作家 落合恵子さん(80)の記事を読みました。

見出しは――
📰 「がん治療も生き方も『自分で選ぶ』」

この記事は、落合さんが
2023年に 肺がん(ステージⅢA) と診断され、
入院・治療を経験したことを率直に語った体験記です。

記事の中で語られていた「選ぶ」ということ

落合さんは、
治療の内容そのものだけでなく、

  • 医師とのやり取り
  • 説明をどう受け止めたか
  • 疑問や葛藤を抱えたまま進む怖さ
  • 周囲の言葉にどれほど支えられたか

といった 治療の「周辺」にある現実を丁寧に言葉にしていました。

そこから伝わってくるのは、
「自分で選ぶ」とは、
即断即決や強さを装うことではなく、

🌱 迷いながら、納得できる形を探し続けること
🌱 自分の感覚を置き去りにしないこと

なのだという姿勢でした。

落合さん自身が触れていた「レイチェル・カーソン」🌍

この記事の中で印象的だったのは、
落合さんが レイチェル・カーソンの名前に触れていたことです。

環境問題の古典『沈黙の春』を書いたレイチェル・カーソン。
彼女は、化学物質が自然や命に及ぼす影響を
科学的事実と、生活者の視点で描き、
結果として社会を教えてきました。

落合さんは、
「差別や戦争、命や権利の問題に異議を唱えてきた」
自らの作家人生と重ねるように、
レイチェルの姿勢に言及しています。

それは、
✔ 声高に主張するのではなく
✔ 小さな違和感を言葉にし
✔ 見過ごされがちな命に光を当てる

――そうした 静かな抵抗への共感だったように感じました。

個人の体験を、社会の問いへとつなげる姿勢

落合さんの記事は、
単なる「闘病の記録」ではありません。

がん治療という極めて個人的な体験を通して、

  • 医療現場の構造
  • 患者が声を上げにくい現実
  • 「選択」が形式だけになってしまう危うさ

といった 社会全体の問題が、
控えめながらもはっきりと浮かび上がってきます。

これはまさに、
レイチェル・カーソンが
「自然の問題」を「社会の問題」として提示した姿勢と
重なる部分だと思います。

「医師たちは本当に忙しい」――落合さんの現実的なまなざし

記事の中で、落合さんはこう語っています。

🗣️ 「医師たちは本当に忙しい」

この言葉は、
医療への不満や批判として書かれているものではありません。

むしろ、
👉 現場の過酷さを理解したうえで
👉 それでも患者は迷いや不安を抱えてしまう
という 現実をそのまま言葉にしたものだと感じました。

落合さんは、

  • 診察室の時間が限られていること
  • 医師が多くの患者を抱えていること
  • 聞きたいことがあっても、遠慮してしまう空気

そうした状況を「仕方がない」と分かりながら、
それでも 疑問を抱えたまま治療が進む怖さ
率直に語っています。

「自分で選ぶ」は、医師を責める言葉ではない

落合さんの言葉を読んでいて印象的なのは、
「自分で選ぶ」という姿勢が、
医師への不信や対立から生まれていないことです。

✔ 医師を信頼している
✔ その忙しさも理解している
✔ それでも、自分の感覚は大切にしたい

この 両立の難しさこそが、
多くの患者さんが抱えている本音ではないでしょうか。

医療の現場にいる者として、この記事を読んで思うこと🏥

患者さんが、

  • 疑問を持ちながらも聞けなかった
  • 納得しきれないまま治療が進んだ
  • 「選んだはずなのに、置いていかれた」と感じた

そんな経験をすることは、決して珍しくありません。

だからこそ、
「自分で選ぶ」ためには、

🕊️ 話していい空気
🕊️ 迷っていい時間
🕊️ 小さな声を受け止める姿勢

が、医療側にも求められます。

最後に:患者さんへ🍀

落合恵子さんの記事は、
がん治療の話であると同時に、

🌱 生き方を誰かに委ねきらないこと
🌱 小さな声が社会を変えてきたこと
🌱 選ぶ権利は、弱っているときほど大切だということ

を、静かに伝えてくれています。

治療も、生き方も、
一人で背負う必要はありません。

でも――
あなたの感覚は、あなたのものです。

迷いながら、一緒に考えていきましょう😊

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
からだ整えラボ
① 医学=呼吸器・アレルギー
② 生活=腸・温活・食・睡眠・肌
③ 幸福=働き方・環境・園芸
“病気を診るだけでなく、人をまるごと診たい”
——その思いを胸に、学びを続けています。
医学的根拠 × 生活習慣 × 心の豊かさ
三位一体の医療をめざしています。
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
機能的骨盤底筋エクササイズpfilAtes™認定 インストラクター国際資格← NEW✨
カラダ取説®マスター・ジェネラル
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
<受賞歴>
第74回日本アレルギー学会学術大会「働き方改革推進奨励賞」受賞