【抗加齢医学会で学んだ】カロリーを減らすだけでは老ける?

ANTI-AGING MEDICINE REPORT

カロリーを減らすだけでは老ける?
ロカボ・低たんぱく食・鉄不足から考える
「これからのアンチエイジング食」

第26回日本抗加齢医学会総会で学んだ、
“食べない健康法”から一歩進んだ、無理なく続く食事の考え方。

横浜で開催された第26回日本抗加齢医学会総会に参加してきました。

今回印象に残ったのは、「とにかくカロリーを減らすことが、すべての人にとって抗加齢につながるわけではない」という視点です。

食べないことがアンチエイジングではありません。
必要な栄養を確保しながら、糖質の摂りすぎ・食べ過ぎを整えることが大切です。🌿

今回は、学会で学んだロカボ、低たんぱく食、ビタミンD、鉄不足、栄養療法について、患者さん向けに分かりやすくまとめます。

① カロリーを減らすだけでは、筋肉まで減ることがあります

「健康のために食事を減らそう」と考える方は多いと思います。

もちろん、体重増加、内臓脂肪、血糖値、中性脂肪、脂肪肝などが気になる方では、食べ過ぎを整えることは重要です。

ただし、必要な栄養まで減らしてしまうと、特に中高年以降では筋肉量や体力の低下につながることがあります。

  • 疲れやすくなった
  • 歩く速度が遅くなった
  • 風邪をひきやすくなった
  • 体重は減ったのに元気が出ない
  • 食が細くなり、筋肉も落ちてきた

このような場合、「もっと食べる量を減らす」ことが正解とは限りません。

目指したいのは、体重だけを減らすことではなく、筋肉を守りながら余分な脂肪を減らすことです。💪

② ロカボとは?「糖質ゼロ」ではなく、糖質の摂りすぎを整える食べ方 🍚

山田悟先生の講演では、楽しく続けられる緩やかな糖質制限=ロカボの考え方が紹介されました。

ロカボは、「白米もパンも麺も絶対に食べない」という極端な食事ではありません。

糖質に偏りすぎないようにしながら、満足感のある食事を続けることが大切です。

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今日からできる“ゆるロカボ”の例 ✅

  • 白米を「大盛り」から「普通盛り」にする
  • 麺だけの昼食に、卵・肉・魚・野菜を足す
  • 甘いジュースや加糖コーヒーを減らす
  • パンだけで済ませず、ヨーグルトや卵を添える
  • 丼ものは、ご飯を少なめにして具や野菜を増やす
  • 夜のお菓子やアイスを“毎日”から“時々”にする

糖質を極端に怖がる必要はありません。年齢、体格、活動量、糖尿病の有無、治療内容などによって、適した食事は異なります。

糖尿病の食事療法も、全員に同じ方法を当てはめるのではなく、個別に考えることが基本です。

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③ 「腎臓に悪いから、たんぱく質を減らす」は自己流で行わないでください ⚠️

慢性腎臓病(CKD)の一部では、たんぱく質の摂り方を調整することが腎機能を守るために検討されます。

しかし、腎臓が悪い人は全員、低たんぱく食にすればよいという話ではありません。

たんぱく質を減らしすぎると、筋肉量の低下、低栄養、免疫力低下、フレイルやサルコペニアにつながることがあります。

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「eGFRが少し低いから」と、肉・魚・卵・大豆製品を自己判断で極端に減らすのは危険です。

CKDでは、腎機能、尿たんぱく、糖尿病や高血圧の有無、年齢、体重、筋肉量、食欲、生活背景を総合して食事を考えます。

日本腎臓学会のガイドラインでも、サルコペニアやフレイルを合併するCKD患者さんでは、たんぱく質制限を緩和することが示されています。

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④ たんぱく質は「量」だけでなく、「何から摂るか」も大切です 🐟🥚

アンチエイジングの食事では、たんぱく質を多くするか少なくするかだけでなく、食事全体のバランスを考えることが重要です。

毎日、脂身の多い肉や加工肉、揚げ物ばかりではなく、魚、卵、鶏肉、豆腐、納豆、乳製品などをバランスよく取り入れることが現実的です。

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身体をつくる“材料”を意識しましょう 🌱

  • 鶏肉
  • 豆腐・納豆などの大豆製品
  • ヨーグルト・チーズなどの乳製品
  • 野菜・きのこ・海藻

たんぱく質は、筋肉だけでなく、皮膚、髪、免疫、酵素、ホルモンなどの材料です。

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⑤ だるい・息切れ・気分が落ちる…鉄不足が隠れていることもあります 🩸

「検査では大きな異常がないけれど、ずっとだるい」
「朝から疲れている」
「頭痛、めまい、動悸がある」

このような不調には、睡眠不足、ストレス、甲状腺、感染症、自律神経、心臓や肺の病気など、さまざまな原因があります。

その中で、特に月経のある女性では、鉄不足が背景にあることがあります。

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  • 疲れやすい
  • 息切れ・動悸がある
  • 立ちくらみがある
  • 頭痛が続く
  • 集中できない
  • 髪が抜けやすい
  • 爪が割れやすい

ただし、鉄は「とりあえずサプリで補えばよい」ものではありません。

月経過多、婦人科疾患、食事量不足、胃腸からの出血など、鉄不足になった理由を確認することが大切です。

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⑥ ビタミンDは「骨だけ」ではありません ☀️

ビタミンDは骨の健康に重要な栄養素として知られていますが、筋肉、転倒・骨折予防、日照不足が多い生活などを考えるうえでも大切な栄養素です。

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こんな方は、ビタミンD不足に注意が必要かもしれません。

  • 日中にほとんど外へ出ない
  • 魚をあまり食べない
  • 高齢で食事量が少ない
  • 骨粗しょう症を指摘されている
  • 筋力低下や転びやすさが気になる

食事では、鮭、サバ、イワシ、サンマ、卵、きのこ類などが供給源になります。

ビタミンDも、自己判断で高用量のサプリメントを続けるのではなく、必要に応じて検査や診察のうえで考えることが安心です。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」でも、栄養素の必要量は年齢や健康状態を踏まえて考えることが示されています。

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⑦ オーソモレキュラー療法・栄養療法は「サプリだけで治す医療」ではありません 💊

オーソモレキュラー療法、いわゆる栄養療法は、食事、生活習慣、血液検査、症状の関係を丁寧に確認し、不足しやすい栄養素や代謝の偏りを考えるアプローチです。

たとえば、鉄、ビタミンD、たんぱく質、亜鉛、ビタミンB群などが不足していないかを確認し、必要に応じて食事やサプリメントを検討します。

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大切な注意点

栄養療法は万能ではありません。
「だるさ」「不眠」「動悸」「気分の落ち込み」などの背景には、病気が隠れていることもあります。

症状が続く場合は、サプリメントだけに頼らず、必要な診察や検査を受けることが大切です。

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まとめ|未来の筋肉・骨・血管・肌をつくる食事へ ✨

健康のために食事を見直すと、「何を減らすか」に目が向きがちです。

しかし、これからのアンチエイジングでは、
“減らしすぎないこと”も同じくらい重要です。

  • 糖質の摂りすぎを整える
  • 筋肉を守るために、たんぱく質を適切に摂る
  • 鉄やビタミンDなど、不足しやすい栄養を確認する
  • 腎臓病がある方は、自己流の低たんぱく食を避ける
  • 流行の食事法ではなく、自分の身体に合う方法を選ぶ

※本記事は、第26回日本抗加齢医学会総会で得た学びを患者さん向けに分かりやすく整理したものです。

※糖尿病、慢性腎臓病、骨粗しょう症、貧血、妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方は、食事やサプリメントを自己判断で変更せず、主治医にご相談ください。

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
からだ整えラボ
① 医学=呼吸器・アレルギー
② 生活=腸・温活・食・睡眠・肌
③ 幸福=働き方・環境・園芸
“病気を診るだけでなく、人をまるごと診たい”
——その思いを胸に、学びを続けています。
医学的根拠 × 生活習慣 × 心の豊かさ
三位一体の医療をめざしています。
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
機能的骨盤底筋エクササイズpfilAtes™認定 インストラクター国際資格← NEW✨
カラダ取説®マスター・ジェネラル
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
<受賞歴>
第74回日本アレルギー学会学術大会「働き方改革推進奨励賞」受賞