足の裏にできるものは「タコ」「うおのめ」だけではありません
できものに赤い点々がある場合は「ウィルス性のイボ」の可能性が高いです
「ウィルス性のイボ」=「尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)」
ウィルス性のイボ
・手や顔などに平らに少し盛り上がるような、「青年性扁平疣贅(せいねんせいへんぺいゆうぜい)」
・性行為感染症で陰部にできる「尖圭(せんけい)コンジローマ」
などもあります。
患者さんが多く来院されるものの多くは「尋常性疣贅」です。
手足などに表面が、ザラザラとして赤い点々があるできもの。
尋常性疣贅は、ヒト乳頭腫ウィルス感染症です。
ヒトからヒトへ、もしくは器具を介して間接的に感染していきます。
治療法は?
~冷凍療法、サリチル酸外用療法、トリクロロ酢酸など~
冷凍療法とは、
液体窒素を綿棒やスプレー(患部が大きい場合に使用する)を患部につけて組織を凍結壊死させて落としていく治療です。
保険適応もあり、最もよく行われる治療法です。
「一番効果がある。でも液体窒素は痛い。」
治療しないと大きくなってしまうことから、大抵の場合、液体窒素の治療を行います。
ただどうしても「痛み」はあります。
「頑張って、病院に来てくれている子供たち、少しでも治療に前向きになってほしい。」
そんな気持ちから、当院では9月からイボに対する液体窒素の治療をがんばった小学生以下のお子様にポイントカードをお作りしています。
ポイントがたまったらお楽しみがあります!
小さなお子さんや治りが悪いイボに
冷凍療法だけではなかなかよくならない場合、サリチル酸外用療法やトリクロロ酢酸などを併用することがあります。
サリチル酸外用療法とは主にスピール膏などを患部に小さく3日程貼付し白く浸軟した角質を除去する方法です。
トリクロロ酢酸は強い蛋白凝固作用でイボを小さくしています。
トリクロロ酢酸は、手指などの場合、他の部位についてしまうことが考えられるため、足のイボのみに限定しています。
どちらも、冷凍療法と併用することで、効果が強くなります
痛くてどうしても、液体窒素の治療ができないお子様など、こちらの治療のみで加療される方もいらっしゃいます。
足のイボ?うおのめ?やっぱりイボなの?足にできものができた場合は一度皮膚科にご相談ください
皮膚科 山口奈央
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
最新の投稿
- クリニックだより2024年12月21日高倉健さんに学ぶ「健康と生きる姿勢」 ~白洲正子さんの言葉を添えて~
- クリニックだより2024年12月21日高倉健さんに学ぶ「健康と向き合う姿勢」
- クリニックだより2024年12月21日高倉健さんに学ぶ「人生を愛する心、感動する心」
- クリニックだより2024年12月21日高倉健さんに学ぶ、池波正太郎の言葉と「持ち時間」の大切さ