クリニックだより

診察券がつくる“安心”というつながり

診察券がつくる“安心”というつながり

こんにちは、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

今回は、当院に通院されている患者さんに起きた出来事をきっかけに、私たちが日頃大切にしている思いをお伝えできればと思います。

皆さまのご家族やご近所の方々が、少しでも「もしものとき」に安心して暮らせるよう、クリニックとして何ができるのかを改めて考える機会となりました。

迷子になった患者さんが教えてくれたこと

先日、認知症をお持ちの患者さんが街中で迷子になってしまい、周囲の方が心配して警察へ通報してくださいました。

警察官が対応し、所持品を確認したところ、当院の診察券を含むいくつかの身元確認につながる物が見つかったそうです。

その中で、警察はまず当院へ連絡を入れ、私たちはすぐに患者さんの住所やご家族の連絡先をお伝えしました。

その結果、患者さんは迅速にご家族のもとへ戻ることができたのです。

診察券が果たした「小さな大きな役割」

普段は通院時に提示するだけの「診察券」が、このような予期せぬ場面で大きな役割を果たすこともあります。

迷子になった方が言葉で状況を説明できない場合でも、診察券はその方の大切な情報源になります。

これは当院と患者さんが普段から築いてきた信頼関係が、思わぬ形で役立った一例だと感じています。

地域と医療機関が支え合う関係づくり

地域の方が迷子に気づき通報する、警察が情報を集める、クリニックがその情報提供の起点となる――この一連の流れは、地域社会が互いに支え合う関係の中に成り立っています。

私たち医療機関は、日々の診療を通じて患者さん一人ひとりの状況を把握し、いざというときに頼れる情報源としての機能も果たしています。

これこそが「地域と医療が支え合う関係」の形ではないでしょうか。

普段の積み重ねが生む「もしものとき」の安心感

診察券は小さく、普段はさほど意識しない存在かもしれません。

しかし、今回の出来事は、そうした小さな積み重ねが「もしものとき」に力を発揮することを教えてくれました。

患者さんが安心して通院し、ご家族とともに暮らせる環境づくりは、日常のちょっとした気遣いや情報共有から生まれます。

当院では、患者さんやご家族にとっての「心強い存在」であり続けるために、これからも診療やサポート体制の充実に努めてまいります。

健康上の不安や困りごとがあれば、ぜひ私たちにお声をおかけください。

最後に

今回の出来事は、地域の方々や警察、そして当院が手を取り合うことで、困っている人を支えることができると実感する機会となりました。

診察券という小さなカードが、迷子になった患者さんを無事に家族のもとへつなぐ、目には見えない「安心の架け橋」となったのです。

これからも、私たちは地域に根差した医療機関として、患者さんの笑顔や安心を支え続けます。

どうぞ、身近な健康パートナーとして、何かあったときには遠慮なくご相談ください。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。