🩹第6回:なかなか治らないキズ…「糖化が“肌の修復力”を奪う⁉」

第6回:「糖化が“肌の修復力”を奪う⁉ その傷、治りが遅いのはなぜ?」

こんにちは😊
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です🌸

「転んでできた傷が、なかなかふさがらない…」
「湿疹やかさぶたが、いつまでも治らない」
「年齢のせいかな…?」

そんなお悩みを持つ方、もしかするとそれは――
「糖化」が原因かもしれません⚠️

🧪糖化とは?

糖化とは、体の中で余った糖がたんぱく質と結びつき、
AGEs(終末糖化産物)という「老化物質」を作ってしまう現象です。

このAGEsが皮膚にたまると…👇

👎 コラーゲンが硬くなり、皮膚の再生力が低下
👎 毛細血管の働きが悪くなり、血流が不足
👎 炎症が長引き、かさぶたの修復が遅れる

つまり、「治りにくいキズの原因は“糖の過剰”」というケースもあるのです💥

🩹特に注意が必要なタイプ

以下のような方は、AGEsが蓄積しやすく「傷の治癒が遅れがち」です👇

🔸 糖尿病・高血糖ぎみの方
🔸 高齢者(血管の柔軟性が低下)
🔸 甘い物・炭水化物が多い食生活
🔸 ステロイド長期使用中
🔸 運動不足・冷え性・便秘ぎみ

「なぜか同じ場所に繰り返し傷ができる」「なかなかかさぶたが取れない」
そんな方は体の中の炎症&糖化に注目することが大切です💡

🍙血糖値の乱高下が治癒力を下げる理由

食後の血糖値が急激に上がると、インスリンが大量に出て、
皮膚の細胞修復を行う「線維芽細胞」や「免疫細胞」が正常に働けなくなります😢

さらに、AGEsが血管を傷つけ、必要な栄養や酸素が患部まで届かなくなる悪循環も…

🧴糖化を防ぎ、傷を早く治す7つの生活術✨

1️⃣ 甘い菓子パン→おにぎり+野菜のおかずに🍙
2️⃣ 食事は「野菜→たんぱく質→炭水化物」の順に🥗
3️⃣ よく噛んで食べる(血糖の急上昇を防ぐ)
4️⃣ 食後5分のウォーキングで血糖コントロール🚶‍♀️
5️⃣ ルイボスティーやどくだみ茶で抗糖化作用🍵
6️⃣ 1日1回は体を温めて血流UP(入浴・温活)🛁
7️⃣ 傷がある時はタンパク質(卵・豆腐・魚)を意識🍳

🌿薬膳的にはどう見る?

東洋医学では、治りにくい傷やかさぶたは「血の巡りが悪く、肌に栄養が届いていない状態」=「血虚(けっきょ)」や「瘀血(おけつ)」と考えます🩸

📌 おすすめ薬膳食材👇

🌰 黒豆・クコの実 → 血を補い、肌を修復
🥬 セロリ・にんじん → 血流促進+解毒作用
🍠 山芋・はとむぎ → 皮膚の再生を助ける
🍵 よもぎ茶・シナモン → 体を温めて代謝UP

薬で治すだけでなく、「食べ物で修復力を底上げする」意識が大切です😊

🍀さいごに

「傷が治らない」のは、年齢のせいだけではありません。
体の中で静かに進む“糖化”が、皮膚の回復力を妨げている可能性があります。

✨血糖値をゆるやかにコントロール
✨体を冷やさず、めぐりを良くする
✨食事の質を見直す

この3つを意識することで、「治りやすい肌体質」へと変えていけます🌸

次回は、「脂漏性皮膚炎・赤ら顔と糖化」についてお届けします🧴✨

🩺やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックでできること

当院では、皮膚科治療においても
💊 外用薬・内服治療だけでなく
🌿 生活習慣・食事・腸内環境・ホルモンバランス
など、トータルでサポートする治療方針をとれれば理想的です。

「今の症状をどう乗り切るか」だけではなく、
「再発を防ぐにはどうするか?」
という視点での診療も大切にしています🍀

しかし忙しい皮膚科外来では患者さんの日常生活まで介入できる時間は取れません。

📝このブログは“第二の診察室”です

外来診療では、どうしても目の前の症状への対応が中心になりますが、
本当はその奥にある「予防」や「根本的な体質改善」にこそ、大きな価値があります。

このブログは、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの第二の診察室として、
日常生活の中で実践できる健康づくりのヒントをお伝えするために運営しています🌱

この内容は、すべて
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 院長・山口裕礼が責任をもって執筆・監修しています。


✅次回予告:【第7回】「顔の赤み・ベタつき…糖化による皮脂トラブルに要注意」

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)