クリニックだより 皮膚科

乾癬と共に生きる:あなたの骨を守るためのガイド

皮膚科

健康な骨で豊かな毎日を

乾癬は、皮膚に赤みと銀白色の鱗屑(りんせつ)を伴う慢性の炎症性皮膚疾患です。日常生活に多くの困難をもたらすことがありますが、実は皮膚以外にも影響を与えることが近年明らかになっています。特に、長期間乾癬を患っている方は、骨密度が低下し、骨粗鬆症のリスクが高まることが報告されています。

骨粗鬆症になると、骨折のリスクが高まります。骨折は、痛みや機能障害を引き起こし、QOL(生活の質)を低下させる可能性があります。

乾癬と骨密度低下には、いくつかの原因が考えられます。

  • 全身性の炎症: 乾癬による慢性的な炎症は、骨形成を抑制し、骨吸収を促進する。
  • 乾癬性関節炎: 関節の炎症は、運動不足や転倒リスクを高め、骨密度低下につながる。

では、どうすればよいのでしょうか?

1. 骨密度検査を受ける

まずは、自分の骨密度を知ることが大切です。40歳以上の方や、骨粗鬆症のリスクが高い方は、定期的に骨密度検査を受けることをお勧めします。

2. 生活習慣を見直す

骨の健康を守るためには、バランスの取れた食事、適度な運動が重要です。また、ビタミンDの摂取にも注意しましょう。

  • 食事: ビタミンD、カルシウム、たんぱく質を積極的に摂取しましょう。
  • 運動: ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動と、筋トレなどの無酸素運動を組み合わせて行うのが効果的です。
  • ビタミンD: 皮膚疾患を持つ方は直接の日光浴による紫外線の影響を避けたい場合があります。ビタミンDを豊富に含む食品の摂取や、必要に応じてサプリメントの利用を検討しましょう。

3. 治療を受ける

骨密度が低い場合は、医師と相談しながら、薬物療法などの治療を受けることもできます。

4. 専門医に相談する

乾癬と骨密度について不安な方は、お気軽に主治医にご相談ください。

乾癬と骨密度低下は、適切な対策によって予防・改善することができます。早期発見・早期治療が重要です。

自分の健康に積極的に関わり、より良い生活を目指しましょう!