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はちみつによる咳への効果:患者さま向けガイド

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はちみつによる咳への効果:患者さま向けガイド

当院では、咳の症状を抱える患者さまを日々多数お見えになります。

咳は風邪の典型的な症状の一つであり、慢性的な咳でお悩みの方も少なくありません。

そんな中、自然療法として注目されているのが「はちみつ」です。

はちみつは古来より咳や喉の痛みを和らげる民間療法として利用されてきましたが、近年の研究でもその効果が科学的に裏付けられつつあります。

はちみつの鎮咳作用

はちみつは、咳中枢の活動を抑えることで、咳を和らげる効果があるとされています。

特に就寝前にスプーン1杯を摂取することで、夜間に起こりがちな咳の頻度や重症度が軽減されることが期待されます。

抗菌作用と粘膜保護作用

さらに、はちみつには抗菌作用があり、気道内の細菌による感染を抑制する効果があります。

これにより、咳を引き起こす原因となる炎症が軽減されます。

また、粘膜を保護し、乾燥による喉の痛みや炎症を和らげる効果も期待できます。

抗酸化作用と免疫賦活作用

はちみつに含まれる抗酸化物質は、体内の酸化ストレスを軽減し、免疫系の機能をサポートすることで、咳や風邪の症状を改善する可能性があります。

はちみつの種類について

はちみつには様々な種類があり、マヌカハニーやアカシアハニーのように、特に抗菌作用や抗酸化作用が高いとされるものもあります。

これらのはちみつは、特定の症状に対してより効果的かもしれませんが、一般的なはちみつでも咳に対する一定の効果が期待できます。

注意点

  • 1歳未満の乳児には、ボツリヌス菌中毒のリスクがあるため、はちみつを与えないでください。
  • 糖尿病患者の方は、はちみつの糖分に注意し、適量を守ってください。
  • 咳が2週間以上続く場合や、症状がひどい場合は、専門の医療機関を受診してください。

はちみつの摂取方法

  • スプーンでそのまま舐める。
  • 紅茶やヨーグルトに混ぜて摂取する。
  • ホットミルクに入れて飲む。

これらは、はちみつを取り入れる簡単な方法です。

日々の生活において、咳の症状緩和に役立ててみてください。

ただし、はちみつは自然由来の製品であるため、効果には個人差があることをご理解ください。

また、はちみつはあくまで補助的な対策であり、症状が改善しない場合は、専門の医療機関での診察をお勧めします。


投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。