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喘息を生活習慣病と考えてみませんか?

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喘息を生活習慣病と考えてみませんか?

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

今日は、喘息を「生活習慣病」と捉えたときに、どのように日常生活で気を付けるべきかについてお話しします。

喘息を生活習慣病として考える理由

生活習慣病と聞くと、糖尿病や高血圧をイメージされる方が多いかもしれません。

しかし、喘息もまた日々の生活の中で症状を管理し、悪化を防ぐためには、環境や生活習慣を整えることがとても重要です。

少しずつの工夫が喘息のコントロールを助け、発作を減らし、快適な毎日を過ごすことにつながります。

喘息をコントロールするための日々の工夫

1. 環境の整備
喘息を持つ方にとって、住まいの環境は大きな影響を与えます。
アレルゲンの排除
ダニ、ハウスダスト、ペットの毛などが発作の原因となることがあります。掃除機や空気清浄機を使い、できるだけアレルゲンを排除する工夫をしましょう。
気温と湿度の管理
寒暖差や乾燥は喘息を悪化させることがあります。適切な湿度(40~60%)を保ち、寒い日にはマスクやストールで気道を守ると効果的です。

2. 適度な運動
「運動は苦手…」という方もいらっしゃるかもしれませんが、軽い運動は喘息の予防に役立ちます。
ウォーキングやストレッチ
負担の少ない運動から始めましょう。事前に吸入薬を使うことで発作を防ぐこともできます。
呼吸筋トレーニング
吹き矢や風船を膨らますなどの遊び感覚のトレーニングでも、呼吸筋を強化できます。

3. 食生活の見直し
食べ物も喘息の症状に関わっています。
炎症を抑える食品
魚に含まれるオメガ3脂肪酸や、野菜・果物に多いビタミンを積極的に摂りましょう。
控えたい食品
加工食品や脂肪分の多い食事は炎症を助長する可能性がありますので控えめに。

4. ストレス管理
ストレスは喘息を悪化させる要因の一つです。
リラックスする習慣を持つ
深呼吸や趣味の時間を大切にしましょう。
睡眠を大事に
睡眠不足は喘息を悪化させることがあります。寝室の環境を整え、深い睡眠を目指してください。

5. 禁煙と飲酒の見直し
禁煙
喫煙は喘息に悪影響を与えます。受動喫煙も含め、タバコから距離を置きましょう。
飲酒の注意
アルコールも喘息の引き金になることがあるため、適度な量に留めましょう。

治療の継続と定期受診の大切さ

喘息は治療を中断してしまうと、症状が悪化しやすくなります。

吸入薬や定期的な診察を続けることで、長期的に症状をコントロールすることができます。

症状が安定していても、定期的に医師に相談する習慣を持ちましょう。

最後に

喘息を「生活習慣病」と考えると、日々の生活の中で取り組むべきことが見えてきます。

日々の小さな積み重ねが、大きな健康改善につながります。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックでは、患者さん一人ひとりに合った喘息管理のアドバイスを行っています。

日常生活でお困りのことがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼


投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。