🥢「納豆のたれは使わないんです」〜ある医師の息子

〜ある医師の息子との会話から見えた“食と腸”のリアル〜

こんにちは😊
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

日々、さまざまな患者さんが来院される中で、ときどき「ハッ」とさせられる会話に出会います。

先日、ある女性の患者さんとのやりとりがまさにそれでした。

👩‍🦳「うちの息子はね、納豆のたれは使わないのよ」

診察室での何気ない会話でした。

「うちの息子、消化器の医者なんですけどね……。食べ物にはすごく気を付けていて、納豆も“たれ”は使わないんですよ。自分で選んだ醤油を少しだけかけてるんです。」

その方は穏やかな笑顔で、でも少し誇らしげに話してくださいました。

私が「それはすばらしいですね」と返すと、さらにこんな言葉が続きました👇

「たれだけじゃなくて、加工品とかお惣菜とかもほとんど食べないみたいで。“添加物が多いから”って。」

🧠 見えない“微量”に気づける医療人の視点

このお話を聞いて、私は医師である息子さんの“食に対する洞察”に感銘を受けました。
そして、食の背景にある“リスク”を見抜く力こそ、医療人ならではの視点だと感じたのです。

納豆のたれに含まれる代表的な成分を見てみましょう:

  • ぶどう糖果糖液糖(血糖値上昇+脂肪肝リスク)
  • アミノ酸等(うま味調味料)
  • 保存料・酸味料・香料・カラメル色素
  • 人工甘味料(アセスルファムKなど)

これらは、1回1回の摂取量はごく微量ですが、
“毎日、知らず知らずに”摂り続けることで、腸内環境にじわじわ影響を及ぼします。

🧬 腸が悲鳴をあげる時代に

現代の日本人の食生活は、ここ数十年で激変しました。

  • コンビニのお弁当
  • 市販のドレッシング
  • 加工ハムやウインナー
  • 菓子パンやお菓子類
  • スナックや清涼飲料水

これらの食品には必ずと言っていいほど添加物が含まれています。
それが腸にどう影響するか——

● 腸内細菌叢(フローラ)のバランスが崩れる
● 慢性の下痢・便秘・ガス溜まり
● 腸管バリアが壊れてリーキーガットに
● 炎症性腸疾患(IBD)や過敏性腸症候群(IBS)の温床に

きっと消化器内科の医師として、多くの患者さんからこの変化を日々肌で感じてるのだと思います。

🍽️ 「食べない選択」も医療の一部

納豆は日本人にとって伝統的で優秀な発酵食品。
でもそこに、毎回添加物入りのたれを加えることで、せっかくの栄養価や整腸効果が損なわれてしまう可能性もあるのです。

だからこそ、息子さんのように👇

たれを使わず、自分で選んだ自然な醤油を少量使う
原材料表示を見て、添加物を避ける
「買うより作る」を意識する

こうした“選択”こそが、医療人としての延長線上にある、真のセルフケアではないでしょうか。

🩺 医師もまた「患者」であり「家族」

この会話を通して私が一番感じたのは、
医師という職業の重みではありません。

むしろ、
“家族の健康を本気で考える一人の人間”として、
日々の食卓から体を守っているその姿勢に、深い敬意を抱きました。

その背中を見て、親が「そういう生き方もあるんだ」と感じる。
この“静かな伝染”こそが、家庭の中でできる最高の医療かもしれません💡

📝さいごに

「たれを使わない納豆」という話題が、
ここまで深く、腸と家族と未来をつなげてくれるとは——。

医療とは病気を治すだけでなく、
病気にならない生き方をともに考えること

もし、毎朝の納豆に“たれ”をかけるか迷ったら、
ちょっとだけ立ち止まってみてください。

その選択が、あなたと家族の未来の腸にとって、大きな一歩になるかもしれません🍀

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
からだ整えラボ
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)