🫁「咳が止まらないのは、ストレスのせいかも?」

〜心身症としての“咳”を考える〜
こんにちは😊
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 院長の山口裕礼です。
日々の診療のなかで、「咳が何ヶ月も続いている」というご相談をよく受けます。
検査では異常が見つからない、胸の音もきれい。薬も効かない…。
でも、咳は確かに続いている――。
実はこのような“原因不明の咳”には、「心身症」としての咳が隠れていることがあります💡
🤯 心身症ってなに?
「心身症(しんしんしょう)」とは、ストレスや心の状態が身体の症状として現れる病態です。
心の問題が直接「体の不調」として表れるのが特徴です。
代表的なものに、
- 胃痛(心因性胃炎)
- 過敏性腸症候群(IBS)
- 頭痛や肩こり
- 高血圧、動悸
- 湿疹やじんましん など
があり、これらは「気のせい」ではなく実際に起こる“体の症状”です。
😷 咳が続く…それ、もしかして「心因性咳嗽」かも?
咳においても、同様のメカニズムが働くことがあります。
特に次のようなケースでは「心因性咳嗽(しんいんせいがいそう)」の可能性があります:
- 夜間は咳が出ないのに、日中に咳が続く
- 人前に出ると急に咳が出る
- 緊張や不安が強い時に咳が悪化する
- 検査で異常がないのに、咳だけが長引く
- 治療を試しても改善が乏しい
このような咳は、心理的ストレスが「咳反射」に影響を与えていると考えられています。
🧠 咳を引き起こす「こころ」の仕組み
ストレスが咳を引き起こす背景には、以下のような要素が関係しています:
- 自律神経の乱れ:交感神経が優位になると気道が過敏に
- 咳中枢の感作:脳の咳をコントロールする部分が過敏になる
- 条件反射:ある場面や環境と咳が結びつく(例:職場で咳が出る)
こういった変化により、「身体は正常でも咳だけが出続ける」ことが起こるのです。
🧩 心因性の咳にはどう対応すべき?
① まずは「除外診断」が大切
肺炎、喘息、咳喘息、後鼻漏、逆流性食道炎などの器質的な原因をきちんと除外することが第一です。
当院では呼吸器専門医として、適切な検査でこれらを慎重に評価します🩺
② 安心の言葉が治療に
患者さんに「何も異常がないこと」「咳は危険な病気ではないこと」を丁寧にお伝えするだけで、症状が改善するケースもあります。
③ 必要なら心療内科やカウンセリングへ
場合によっては、心療内科の受診や心理療法(認知行動療法など)を併用することで、症状が落ち着いていきます。
🧘♀️ 心と体は、つながっています
「咳が止まらない」「検査しても異常がない」
それは決して“気のせい”ではなく、心がSOSを出しているサインかもしれません。
医師として、症状を否定せず、「どこにも異常がないなら大丈夫です」ではなく、
“心の咳”にも寄り添っていくことがとても大切だと感じています🌿
🏥 やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックでは…
当院では、器質的な病気の精査だけでなく、心因性の可能性も含めた総合的な診療を行っています。
- 咳が何ヶ月も続く
- 他院で原因がわからなかった
- 「心因性」と言われて不安になった
このような方は、ぜひ一度ご相談ください😊
一緒に、原因をひもときながら、治療への糸口を探していきましょう。
📍 やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
https://yamaguchi.clinic/
🫶 咳を「心」と「体」の両面から考える医療を。
気になることがあれば、いつでもご相談ください。
投稿者プロフィール

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からだ整えラボ
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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