納豆アレルギーについて
納豆アレルギーは、納豆を食べることで発生するアレルギー反応であり、日本人の約0.1%に見られる比較的まれなアレルギーです。
このアレルギーの報告は近年増加しています。
原因
納豆アレルギーの原因は、主に以下の2つの成分によると考えられています:
- ポリガンマグルタミン酸(PGA) – 納豆の粘性成分で、納豆菌による発酵過程で生成されます。興味深いことに、クラゲもPGAを含んでおり、特にクラゲに刺されたことのある人(特にサーファー)が、納豆を食べるとアレルギー反応を起こすことが報告されています。
- ナットウキナーゼ – 血栓を溶解する効果があり、納豆特有の酵素です。ナットウキナーゼに対するアレルギー反応も近年の研究で注目されています。
症状
納豆アレルギーの症状は多岐にわたりますが、主に以下のような症状が見られます:
- 皮膚症状:蕁麻疹、かゆみ、赤み、腫れ
- 消化器症状:腹痛、下痢、嘔吐、悪心
- 呼吸器症状:鼻水、くしゃみ、喉のかゆみ、呼吸困難
- その他:めまい、頭痛、倦怠感
重症な場合にはアナフィラキシーショックを引き起こすこともあり、命にかかわる緊急事態となるため、速やかな対応が必要です。
対処法
納豆アレルギーの症状が出た場合は、即座に医療機関を受診してください。
治療
納豆アレルギーの根本的な治療法は、納豆を含む食品の摂取を避けることです。
症状が発生した場合には抗ヒスタミン薬やステロイド薬を用いた治療が行われます。
注意事項
納豆アレルギーは、加熱してもアレルギー物質が失活しない場合があるため、注意が必要です。
また、納豆以外の大豆製品や発酵食品にも反応を示す可能性があるため、外食時は特に注意し、アレルギーの有無を飲食店に伝えることが重要です。