「食事と健康」~ヒポクラテスと『黄帝内経』の教え~

「食事と健康」~ヒポクラテスと『黄帝内経』の教え~

医学の父 ヒポクラテスの言葉

「汝の食事を薬とせよ、汝の薬は食事とせよ。
食べ物で治せない病気は、医者でも治せない」

ヒポクラテスは「医学の父」として広く知られていますが、ここで強調されているのは「食事の大切さ」です。

私たちの体は、日々口にする食べ物によってつくられ、栄養が偏ったり不足したりすると、病気のリスクが高まります。

ヒポクラテスの言葉は、医療だけでなく、普段からの食生活を見直すことの重要性を教えてくれます。



中国最古の医学書『黄帝内経』の一節

「どんな病気を治療するにせよ、
必ず日常の食事についての問診が必要である」
「空腹を満たすときには食といい、病を治すときは薬という」

『黄帝内経(こうていだいけい)』は、中国最古の医学書として有名です。

こちらでも同じように“食事”の大切さを強調しています。

どんな病気を治すにも、まず患者さんが普段どのような食事をしているのかを確認することが、治療において欠かせないと説いています。

また、「食」と「薬」は目的によって使い分けるものとし、“空腹を満たすための食事”と、“病気を治すための薬”は似て非なるものである、という考え方を示しています。



食事と健康の深い関わり

ヒポクラテスや『黄帝内経』の時代から、人の健康と食事は切り離せないものであると考えられてきました。

現代医学が進歩した現在でも、食事はあらゆる病気の予防や改善に大きく関わっています。

  • バランスのとれた食生活
  • 十分な水分補給
  • 規則正しい生活リズム

これらがそろってこそ、病気に負けない体づくりが可能になります。



生活習慣の見直しがカギ

食事だけではなく、睡眠や運動など、生活習慣全体をトータルで見直すことも重要です。

自分に合ったリズムを見つけることで、心身のバランスが整いやすくなり、より健康的な毎日を過ごせますよ。



当クリニックで大切にしていること

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックでは、呼吸器や皮膚の治療だけでなく、患者さんご自身でも生活を振り返っていただきながら、より効果的な治療・予防法をご提案しています。

特に、慢性的な疾患や生活習慣病がからむ場合は、薬を使うだけでは十分な改善が得られないことも多く、生活習慣の見直しが重要です。

患者さんご自身が日々の食事や生活環境を意識してくださることで、治療の効果も高まり、再発を防ぐことにもつながります。



地球環境と健康のつながり

食事の選び方や生産方法を考えることは、私たち自身の健康だけでなく、地球環境を守ることにもつながります。

持続可能な食材選びを心がけることで、未来の地球をより良い状態で子どもたちに引き継ぐことができます。



私たちの願い:呼吸と肌を守る医療で地球環境の再生にも貢献

私たちは、呼吸と肌を守る医療を通じて、人々の健康と地球環境の再生に貢献します。

食事や生活習慣の見直しは、治療効果だけでなく、実は地球環境にも深く関係しています。

例えば、食材の選び方や生産方法を意識することで、環境負荷を減らす取り組みにもつながります。

食べ物の栄養バランスを整えることは、自分自身の健康を守るだけでなく、地球の未来を守る一歩でもあるのです。



地球環境再生へのアプローチ:私たちにできること

食や暮らしの在り方を見直すことは、自分自身の健康を守るだけでなく、地球の生態系や資源を守るためにも大切です。

近年では「サステナブル(持続可能)な食材選び」や「再生可能エネルギーの活用」「自然農法の推進」など、多角的なアプローチが注目されています。

  • 地産地消・旬の食材を取り入れる
    輸送にかかる燃料やエネルギーを削減できるほか、新鮮な状態で食材を手に入れられるため、栄養価の高い食事を取りやすくなります。
  • オーガニック・自然農法への関心
    化学肥料や農薬の使用を抑えた生産方法は、土壌や水質を守り、環境への負荷を軽減します。
    結果として、私たちの体にも安全で安心な食べ物が届きます。
  • 食品ロス(フードロス)の削減
    食品を無駄にせず、必要な量を購入・消費することで、廃棄物の減少や資源の節約につながります。
    これは環境負荷を減らすうえで、とても大きな取り組みのひとつです。

こうした取り組みを普段の生活に少しずつ取り入れるだけでも、地球環境の再生に向けた大きな一歩になります。

私たち一人ひとりの行動が、未来の地球環境を左右すると言っても過言ではありません。



健康と環境の相乗効果

食材選びや生活習慣を見直すことで、体への優しさと環境への優しさが同時に得られるという点はとても魅力的です。

例えば、野菜や果物を中心にしたバランスの良い食事は、生活習慣病のリスクを下げるうえでも効果的ですが、同時に畜産に比べて温室効果ガスの排出量を抑えられる場合が多く、環境保護にも貢献します。

つまり、私たちの「食への意識」が高まれば高まるほど、健康と環境両方へのメリットも大きくなるのです。



環境と医療が支え合う未来

呼吸器や皮膚のトラブルは、空気や水質など環境問題と密接に関係しています。

大気汚染や化学物質による肌への刺激、ストレスの増大は、さまざまな疾患の要因となり得ます。

そのため私たちは、医療だけでなく環境保護や再生への視点をもって患者さんの健康をサポートする必要があると考えています。

食事や生活習慣を見直し、環境に配慮するライフスタイルを実践することで、大気・水・土壌の汚染を予防し、それが結果的に呼吸器や皮膚の健康を守ることにつながります。

逆に、環境が健全な状態に保たれていれば、呼吸器や皮膚へかかる負荷も減り、医療にかかる負担(医療費や治療の労力など)も軽減できるかもしれません。



おわりに

「食」は人生の楽しみでもありますが、同時に私たちの体を支え、病気の予防や治療に大きな影響を与える要素でもあります。

ヒポクラテスや『黄帝内経』が説いたように、ぜひ食生活を見直してみてください。

バランスの良い食事を心がけることで、健康を維持し、治療効果を高めることが期待できます。

日常のなかで地球環境への配慮を取り入れることは、一見大変そうに思えるかもしれません。

ですが、できるところから少しずつ始めれば、私たちの健康も地球の健康も少しずつ変わっていきます。

ぜひ一緒に、健康な体と地球を守っていきましょう。

何か気になることやお困りのことがありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
山口裕礼

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。