日常生活の見直しは難しい? 〜自分らしい人生を歩むために〜

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。


前回までのブログでは、「日常生活の見直しによって、薬の量を減らす手助けになる」というお話をしてきました。

しかし、「人はなかなか変われない」という言葉があるように、実際には生活習慣を大きく変えるのは簡単ではありません。

今回は、そのような難しさを抱えている方へ向けて、「どうしたら良いか」「どのように人生を進めていきたいか」を一緒に考えてみましょう。

なぜ「変わる」ことが難しいのか?

  1. これまでの習慣が根付いている
    長年培ってきた食事や運動、睡眠などのリズムは、私たちの生活に深く根付いています。どんなに体に良いと分かっていても、慣れた習慣を手放すのは心理的に大きな抵抗があります。
  2. 結果がすぐに見えにくい
    生活習慣の改善は、すぐに劇的な変化を感じられるものばかりではありません。長期的に続けていく中で、少しずつ効果が現れるものなので、「やる気」が維持しづらい面があります。
  3. 外部からの誘惑やストレス
    おいしそうな甘いお菓子や外食の機会、忙しさやストレスからくる寝不足……。生活を取り巻く環境や日々のストレスが、大きなハードルとなることも多いでしょう。

それでも一歩ずつ進むために

  1. 目標を小さく設定する
    「毎日30分ウォーキング」と聞くとハードルが高く感じられるかもしれませんが、「週に2回、5分だけ散歩する」という小さな目標なら取り組みやすいかもしれません。小さな達成感を積み重ねることで、次の行動へのやる気が生まれます。
  2. 自分にとって大事なことを見つめ直す
    「どうして健康になりたいのか」「どのような人生を送りたいのか」を改めて考えてみましょう。家族との時間を大切にしたい、趣味を長く続けたいなど、自分自身の理由をはっきりさせると、生活習慣を変える意義も見えやすくなります。
  3. 完璧を求めない
    食事や運動、睡眠のすべてを完璧にこなすのは誰にとっても難しいものです。たとえ一度つまずいても、「明日からまた少しずつやってみよう」と気持ちを切り替えることが大切です。
  4. サポートを上手に活用する
    家族や友人、医療スタッフなど、周りの人に上手に頼りましょう。一人で抱え込みすぎると、モチベーションを失いやすくなります。当院でも、必要に応じて栄養指導や生活習慣のアドバイスを行っていますので、お気軽にご相談ください。

どのような人生を歩みたいか考えてみる

人が変わることは簡単ではありませんが、「それでも変わりたい」と思う気持ちがあるならば、そこに自分の理想や願いがあるはずです。

自分の理想や願いは?

  • 家族や大切な人たちと、元気で長い時間を過ごしたい
  • ずっと続けていた趣味を楽しめる身体でいたい
  • 余生や老後を少しでも快適に、自立して過ごしたい

日常生活を少しでも良い方向へ整えることは、こうした目標や夢を叶えるための大切な一歩です。

たとえ小さな変化であっても、積み重なればきっと大きな成果につながります。

Q&A

小さな目標から始めても、本当に効果はあるのでしょうか?

生活習慣の改善は積み重ねが肝心です。最初は小さなことでも、続けることで体の調子が良くなったり、メンタルが安定したりといった効果が現れることが多いです。

ついつい甘いものを食べ過ぎてしまうのですが、やめられません。

急に完全にやめる必要はありません。少し量を減らしたり、甘いものを食べる頻度を減らすなど、できるところから始めてみましょう。「どうしても食べたいとき」は、時間帯や量をコントロールできるよう工夫してみてください。

モチベーションが続かないときはどうすれば良いですか?

大きな目標だけを見ていると、先が遠く感じて挫折しやすくなります。小さな成功体験を積み重ねるとともに、「どうして健康でいたいのか」という自分なりの理由を思い出すことが大切です。

当院では、患者さん一人ひとりの状況や目標に寄り添いながら、治療と生活習慣改善のサポートを行っています。

お悩みやご不安をお持ちの方は、遠慮なくご相談ください。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
院長 山口 裕礼

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。