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保育士や幼稚園の先生向けの喘息管理 – 安全に働くためのヒント

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保育士や幼稚園の先生向けの喘息管理 – 安全に働くためのヒント

こんにちは、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

子どもたちと接する毎日は笑顔と活気に満ちていますが、保育士や幼稚園の先生にとって、風邪や感染症の影響は避けられません。

特に若い先生の中には、風邪をきっかけに喘息の症状が悪化することがあるため、注意が必要です。

今回は、保育現場で働く方が安心して仕事に臨むための喘息管理についてお話しします。

保育現場が喘息に影響を与える要因

保育園や幼稚園は子どもたちが集まる場所であり、喘息を抱える方にとってはリスクが高い環境です。

  • 風邪や感染症:子どもたちの間で流行する風邪やインフルエンザなどが喘息を悪化させる主な要因です。ウイルス感染による呼吸器への影響は大きいです。
  • ほこりやダスト:教室や遊び場にたまるほこりが喘息の発作を引き起こすことがあります。
  • ストレスと疲労:保育現場は体力と精神力が必要な職場であり、ストレスや疲労が喘息を誘発する要因となります。

安全に仕事を続けるための具体的な対策

保育現場で喘息を抱える方が安全に働くためには、以下の対策を取り入れることが効果的です。

  • 手洗い・うがいの徹底:子どもたちと接する際には、こまめな手洗いやうがいで感染症を防ぐことが重要です。
  • マスクの着用:特に風邪やインフルエンザの流行時期には、マスクを着用し予防対策を行いましょう。
  • 薬の携帯:吸入薬や予防薬を常に携帯し、症状が出たときにすぐ使用できるように準備します。
  • 十分な休息と体力維持:適切な睡眠やバランスの取れた食事で体調を整え、体力を維持することが喘息の予防につながります。

心理的な側面のケア

保育現場は日々忙しく、ストレスが溜まりやすい環境です。

ストレスが喘息の症状に影響を与えることもあるため、深呼吸やリラックス法を取り入れて心身のケアを行いましょう。

緊急時の対応

もし仕事中に喘息発作が起きた場合、次の対応を心がけてください。

  • 安全な場所へ移動:落ち着いて座り、呼吸を整えながらリラックスしましょう。
  • 吸入薬の使用:迅速に吸入薬を使用し、症状を和らげます。
  • 症状が改善しない場合:症状が治まらない場合は、同僚に協力を求め、医療機関に連絡してください。

保育現場の環境改善

園の管理者は、職員が安全に働けるような環境を整える責任があります。

空気清浄機の導入や定期的な清掃、感染症対策の強化などが効果的です。

読者へのメッセージ

保育や教育の仕事は多くのやりがいがあり、子どもたちと接する中で得られる喜びは大きいものです。

喘息を抱えていても、適切な対策を取ることで安全に働き続けることができます。

若い先生方も、自分の健康を大切にしながら、無理せずサポートを求めることを忘れないでください。

当院では、皆さんが健康を保ちながら働けるよう、サポートを行っていますので、ご相談があればお気軽にお声がけください。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。