チョコレートと咳の関係について
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チョコレートと咳の関係について
こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
「チョコレートが咳に効くって本当ですか?」「チョコを食べると咳が悪化するのでは?」といったご質問をいただくことがあります。
今回は、チョコレートと咳の関係についてお話しします。
チョコレートが咳に与える影響は?
チョコレートには、咳に関係するいくつかの成分が含まれています。
その中で注目されるのがテオブロミンという成分です。
テオブロミンはカフェインと同様に気管支を拡張する作用があり、咳を和らげる可能性があります。
一方で、チョコレートの種類や食べ方によっては、咳を悪化させる場合もあるため注意が必要です。
チョコレートのメリット
- 咳を鎮める効果がある可能性
- テオブロミンには咳中枢を抑制する働きがあり、一部の研究では咳を緩和する可能性が示されています。
- 特にカカオ含有量が高いダークチョコレートに効果が期待されます。
- 喉に優しい甘味
- チョコレートの柔らかな甘味が喉をコーティングし、一時的に刺激を和らげることがあります。
チョコレートのデメリット
- 胃酸の逆流(GERD)の悪化
- チョコレートは胃の下部括約筋を緩める作用があり、胃酸逆流を悪化させる可能性があります。これが原因で咳が出る方には注意が必要です。
- 砂糖や乳製品が咳を誘発する場合も
- 市販のミルクチョコレートには砂糖や乳製品が多く含まれており、これらが喉の刺激となって咳を悪化させることもあります。
咳があるときのチョコレートの摂り方
- カカオ含有量が高いものを選ぶ
- カカオ70%以上のダークチョコレートを選ぶと、テオブロミンの効果が得られる可能性が高まります。
- 適量を守る
- チョコレートの食べ過ぎは胃腸に負担をかけるため、1回に1~2片程度にとどめましょう。
- 喉を潤す飲み物と一緒に
- チョコレートを食べる際は、温かいお茶や水と一緒に摂取することで喉を潤し、刺激を抑えられます。
最後に
チョコレートと咳の関係は、種類や食べ方、体調によって異なります。
咳がある場合は、ダークチョコレートを適量楽しむことで一時的に症状が和らぐかもしれません。
ただし、胃酸逆流など他の要因が関係している場合は、控える方が良い場合もあります。
咳が長引いている、あるいは生活に支障をきたすほど辛い場合には、ぜひご相談ください。
原因を特定し、最適な対処法をご提案します。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼
投稿者プロフィール
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