アニサキスアレルギーについて知っておきたいこと
アニサキスは、魚介類に寄生する寄生虫であり、摂取することでアレルギー反応や激しい胃腸症状を引き起こすことがあります。
秋は、特にアニサキスが寄生しやすい魚が旬を迎える季節です。
今回は、アニサキスアレルギーに関する知識と予防策、そして症状が現れた際の対応について詳しくお伝えします。
アニサキスアレルギーとは?
アニサキスは、主に魚の内臓に寄生する寄生虫で、食事を通じて人の体内に入り、激しいアレルギー反応や胃腸障害を引き起こします。
特に秋には、以下のような魚に寄生しやすく、注意が必要です:
- カツオ
- サバ
- イワシ
- サンマ
- アジ
- イカやタコなどの軟体動物もリスクがあります。
アニサキスアレルギーの症状
アニサキスアレルギーは、食後数時間以内に症状が現れることが多く、以下のような症状が見られます:
- 激しい腹痛: 突然の鋭い腹痛が主な症状です。
- 嘔吐や吐き気: 消化器系に強い反応が出ることがあります。
- 皮膚症状: 蕁麻疹やかゆみ、腫れなどが発生する場合があります。
- アナフィラキシー: 呼吸困難や血圧低下、意識消失といった全身性の重篤なアレルギー反応が起こることがあります。
これらの症状が現れた場合は、速やかに医療機関を受診し、適切な治療を受けることが必要です。
アニサキスアレルギーの予防策
アニサキスアレルギーを予防するためには、以下のポイントに注意してください。
- 冷凍処理: アニサキスは、マイナス20℃で24時間以上冷凍することで死滅します。ただし、家庭用冷凍庫では温度が必ずしもマイナス20℃に達していないことがあるため、信頼できる店舗で購入するか、冷凍処理が適切に行われた魚介類を選ぶことが重要です。
- 加熱処理: アニサキスは70℃以上で加熱すると死滅します。魚介類を焼く、煮るといった調理法でしっかり加熱することでリスクを減らすことができます。生魚を避けることも有効な対策です。
- 調理方法の確認: 刺身や寿司を食べる場合、冷凍処理が行われているか確認することが大切です。また、イカやタコなどもアニサキスに感染することがあるため、これらの軟体動物にも注意が必要です。
加工食品にも注意
アニサキスは、魚だけでなく加工食品にも含まれる可能性があります。
例えば、魚を使った練り物や缶詰、燻製品などでもリスクがあるため、信頼できる製品を選ぶことが大切です。
アニサキスアレルギーが疑われる場合の対応
万が一、食後に腹痛や嘔吐などの症状が現れた場合、特に刺身や魚介類を食べた後であれば、アニサキスによるアレルギー反応が疑われます。
その際は、速やかに医療機関を受診し、適切な治療を受けてください。
アナフィラキシーの症状が出た場合には、緊急の対応が必要です。
アニサキスアレルギーの診断
アニサキスアレルギーの診断は、通常血液検査によって行われます。
自分がアニサキスアレルギーかどうかを知るためには、専門医の診察を受け、検査を行うことが望ましいです。
まとめ
アニサキスアレルギーは、特に秋にリスクが高まるため、魚介類を食べる際には十分な注意が必要です。
新鮮な魚であっても、冷凍処理や加熱処理がされていなければアレルギー反応を引き起こすリスクが高くなります。
症状が出た際には速やかに医療機関を受診し、再発防止のために医師と相談しながら予防策を講じましょう。
当院では、アニサキスアレルギーに関するご相談を受け付けております。
症状が疑われる場合は、ぜひご相談ください。