2024年 秋の花粉症と食物アレルギーの関係性

秋の花粉症と食物アレルギー~ヨモギ花粉症に特に注意~

秋は涼しい風が吹き、過ごしやすい季節ですが、花粉症に悩まされる方も少なくありません。

特に、ブタクサやヨモギの花粉は、秋の花粉症の主な原因として知られています。

今回は、特に注意が必要な「ヨモギ花粉症」と、その関連が指摘されている「食物アレルギー」についてお話しします。

ヨモギ花粉症と口腔アレルギー症候群

ヨモギ花粉症の方は、食物アレルギーにも注意が必要です。

なぜなら、「口腔アレルギー症候群」と呼ばれる状態が、ヨモギ花粉症と関連していることがあるからです。

口腔アレルギー症候群とは、特定の食品を摂取した際に、口の中や喉にかゆみや腫れ、しびれなどの症状が現れるアレルギー反応を指します。

これは、花粉のアレルゲンと食品に含まれるアレルゲンが構造的に似ているために引き起こされる「交差反応」が原因です。

ヨモギ花粉の場合、その花粉と類似したタンパク質が特定のスパイスや食材に含まれています。

例えば、カレー粉、パプリカ、セロリ、ニンジンなどが、ヨモギ花粉症の方にとってアレルゲンとなることがあります。

口腔アレルギー症候群の危険性

口腔アレルギー症候群の症状は、一般的に軽度ですが、まれに「アナフィラキシー」と呼ばれる全身性の重篤なアレルギー反応が起こることがあります。

アナフィラキシーは、呼吸困難や血圧の低下、意識の喪失を引き起こす危険な状態ですので、早急な対応が必要です。

ヨモギ花粉症の方が秋に注意すべきこと

  • 特定の食材に注意する: ヨモギ花粉症と診断された方は、スパイス類や、医師から指示された特定の食材を避けるようにしましょう。
  • 新しい食品を試す際は慎重に: 未経験の食品を試す際には、少量から始めて様子を見ましょう。
  • 症状が出たらすぐに医師に相談する: 口腔アレルギー症候群の症状が出た場合は、自己判断せずに速やかに医師に相談してください。

まとめ

秋の花粉症は、単なる季節性の症状にとどまらず、食物アレルギーと関連することがあります。

特にヨモギ花粉症の方は、食材に対する注意が必要です。

自身の症状に敏感になり、異常を感じた際には、すぐに医師に相談することが大切です。

何か気になる症状がある場合は、どうぞお気軽に当クリニックまでご相談ください。

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
資格:医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート

環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)