部下の研修は負担?それとも成長の糧?考え方一つで変わる捉え方
こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの院長、山口裕礼です。
今回は、先日ある外資系企業の重役の方とお話しした際に話題となった「部下の研修」について取り上げます。
テーマは、「研修は部下にとって負担なのか?それとも成長の糧なのか?」という視点です。
その重役の方は、研修を行うことで部下が日常業務から離れ、時間や労力を割かなければならない点を懸念していました。
「研修は業務を中断させるし、新しい知識やスキルを身につけるために苦労させることが多いから、部下にとっては負担なのではないか」というわけです。
たしかに、研修は一定の「負担」を伴うものといえます。
しかし、この「負担」をどのように捉えるかは、実は考え方次第で大きく変わります。
私は、その重役の方に対して、「負担」の裏には、「成長の機会」という正反対の価値が潜んでいる可能性をお伝えしました。
「負担」と捉えるか、「成長の機会」と捉えるか
部下から見れば、研修は一時的に業務を中断し、新たな知識やスキルを習得するためにエネルギーを注がなければならない「負担」と思えることもあるでしょう。
ですが、その過程を単なる「負担」と決めつけるのではなく、「自分を高めるチャンス」と考えることで、研修の価値は大きく変わります。
例えば、新しい知識やスキルを得ることは長期的に見ると自分の市場価値を高め、キャリアアップの礎になります。
また、これまで不得手だった業務を克服するきっかけになったり、今後の業務改善につながる着想を得たりと、自己成長を加速させる可能性もあります。
研修を「成長の糧」とするために必要なサポート
では、部下が研修を「負担」ではなく「成長の糧」と捉えるためには、どのような工夫が必要でしょうか。
その鍵を握るのは、上司のサポートです。
- 研修の目的と意義を明確に伝える: なぜその研修が必要なのか、そこで得られるスキルや知識が将来どのように役立つのか、そしてそれが組織や自分自身の成長とどう結びつくのか、明確なゴールと意義を示すことで部下の意欲を引き出せます。
- 研修後のフォローアップを行う: 研修で学んだことを実務で試し、成果を確認する機会を与えることが大切です。また、研修後に生じた疑問や課題を上司や同僚と共有し、問題解決のサポートを受けることで、学んだ知識を着実に自分のものにしていくことができます。
- ポジティブなフィードバックを与える: 研修を通じて得た成長や努力を上司が認め、褒めることで、部下の自信を高めることができます。自分の成長を実感できれば、研修が単なる負担ではなく、飛躍の機会だったと実感しやすくなるでしょう。
ポジティブな視点を育むことの大切さ
結局のところ、研修は受け手の「捉え方」で大きくその意味を変えます。
「やらされている」と感じる研修は負担にしかなりませんが、「これは自分が成長するためのチャンスだ」と意識できれば、負担は成長への投資に変わります。
そして、その視点を育むためには、上司の関わり方が大きな影響を及ぼします。
研修の狙いや有益性を丁寧に伝え、学んだことを実践するサポートを行い、さらに成長を称賛することで、部下は研修を有意義な経験として受け入れやすくなります。
まとめ
- 部下の研修は、単なる「負担」にも「成長の機会」にもなり得る。
- 研修の目的・意義を明確化し、フォローアップやポジティブなフィードバックを行うことで、成長の糧へと変換できる。
- 部下自身がポジティブな視点を持てるよう、上司が適切なサポートを行うことが重要。
健康面への応用と当院でのサポート
実は、これは病気や健康面においても同様に言えることです。
「もうこんなに体が弱ってしまった」と嘆くのではなく、「ここまで頑張ってきた身体が、これからどう良くなれるのか」と前向きに捉えることで、気持ちの持ち方や治療への取り組み方が変わってきます。
視点を変えることで、つらい状況でも自分らしく前を向く力が湧いてくるものです。
当院では、患者さん一人ひとりの状態を丁寧に把握し、それぞれに合ったケアを提供することを大切にしています。
その中で、患者さんがプラスの視点から治療や日々の過ごし方に取り組めるよう、サポートしていければと考えています。
もし不安や負担に感じることがあれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。一緒に前向きな見方を探していきましょう。
今後も、皆様の健康に役立つ情報や、日々の生活に役立つ視点をお届けしていきたいと思います。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを、どうぞよろしくお願いいたします。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼