揚げ物を食べると痰がらみになる理由とは?

こんにちは、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

日々の診療の中で、患者さんから

痰がらみが治らないが、揚げ物を食べるとそうなる感じがする。

といったご質問をいただくことがあります。

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揚げ物を食べると痰がらみになる?

今回は、この「揚げ物と痰がらみ」の関係について解説したいと思います。

油っぽい食べ物が痰を増やす理由

揚げ物など油っぽい食事を摂ると、体内でいくつかの変化が起こります。

その中で痰に影響を与える可能性があるのは、以下の理由です。

揚げ物で痰がらみになる理由

  1. 消化の負担が増える 揚げ物など脂質の多い食べ物は、胃や腸に大きな負担をかけます。この負担が体にとってストレスとなり、自律神経が乱れることで気道の分泌物(痰)が増えることがあります。特に、もともと喘息や慢性の気管支炎をお持ちの方は、この影響を受けやすい傾向があります。
  2. 脂質が気道に影響を与える可能性 揚げ物に使われる油は、加熱されると酸化しやすくなります。この酸化した脂質が体内に入ると、炎症反応を引き起こす可能性があります。炎症が軽微でも気道が敏感な方には痰が増えるきっかけになることがあります。
  3. のどや食道の刺激 揚げ物を食べると、胃酸が増えたり逆流したりすることがあります。胃酸が食道に逆流すると、喉や気管支が刺激を受けて痰が増えるように感じることがあります。この状態は、逆流性食道炎や咳喘息の患者さんにも関連があります。

痰がらみを防ぐには?

痰がらみを防ぐために、以下のポイントを意識してみてください。

痰がらみを防ぐポイント

  • 揚げ物を控える 特に夕食時や体調がすぐれないときは、揚げ物を控えることで胃腸の負担が減り、症状が改善することがあります。
  • ゆっくりよく噛んで食べる 食事をゆっくり噛んで食べることで、消化を助けるだけでなく、胃酸の分泌を抑える効果が期待できます。
  • 油の質を見直す 揚げ物を食べる際は、オリーブオイルや米油など、酸化しにくい油を使うと負担を減らすことができます。また、揚げたてを適量楽しむのもポイントです。

まとめ

Danger

揚げ物を食べると痰がらみになる理由には、消化負担や油の影響、胃酸逆流などが関係しています。

体の状態や食生活によっても変わるため、「最近、痰が増えたな」と感じたら、揚げ物だけでなく全体の食事バランスを見直してみてください。

もし気になる症状が続く場合は、無理をせず早めに医師に相談することをおすすめします。

当院でも、こうした日々の体調に関するお悩みに対応しておりますので、ぜひお気軽にご相談くださいね。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼
内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー
日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。