💍舞台『おどる夫婦』感想編― 長澤まさみ × 森山未來が“夫婦”を生きた、ある10年の物語 ―

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です😊
先日、東急歌舞伎町タワー6階「THEATER MILANO-Za」で観劇した舞台
『おどる夫婦』(作・演出:蓬莱竜太)の感想をお届けします。
🌀「わかり合っているはずの2人」のずれ
本作が描くのは、とある夫婦の10年間の軌跡。
でもそれは、決して波乱万丈ではない。
静かに、しかし確実に「すれ違い」が積もっていく。
登場する2人は、世間のノイズから距離を取りながら、
“自分たちらしく”を模索して生きてきた。
口には出さずとも、「この人だけは分かってくれている」
そんな前提に支えられていたはずの生活。
けれど、
世界は、勝手に、向こうから入り込んでくる。
ニュース、SNS、価値観の揺らぎ、老い、仕事、他人の言葉。
ちいさなズレはやがて溝になり、埋められない距離になる。
🎭 俳優陣の“呼吸”が見えた舞台
🌟長澤まさみさん

ときに無言の空気、まなざし一つで心情を語る演技は圧巻。
強くて弱くて、冷静で感情的。そんな“揺れ”がとてもリアルでした。

🌟森山未來さん
言葉を持たない空白を演じる表現力に、何度も息を呑みました。
身体で語る“俳優”の凄み。静の中に狂気が潜んでいて、目が離せませんでした。

⏳10年という時間の意味
人生100年時代。
そのうちの「たった10年」と見るか、「かけがえのない10年」と見るか。
この物語では、夫婦として共に過ごす10年が描かれる。
けれど、そこに愛があったのか、絆があったのか――
彼ら自身にも、観客にも明言されない。
だからこそ観る者に問われる。
あなたは、誰とどんな時間を過ごしてきましたか?
そして、それは“踊り”だったのか、“戦い”だったのか?

💬感じたことを、ひとつの言葉で言うなら…
「不器用という、優しさ」
この舞台に登場するすべての人物が、不器用です。
でもその不器用さが、誰かを守ろうとしていたり、
誰かの孤独にそっと寄り添っていたりする。
観終わった後に心に残るのは、
「理解されない悲しみ」ではなく、
「理解しようとする努力の温かさ」だったのかもしれません。
📖作品データ(ご参考までに)
- 【タイトル】おどる夫婦
- 【作・演出】蓬莱竜太
- 【出演】長澤まさみ、森山未來、松島聡、皆川猿時、小野花梨、内田慈、岩瀬亮、内田紳一郎、伊藤蘭
- 【会場】THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー)
- 【上演時間】1幕 1時間18分+休憩20分+2幕 1時間25分


✨最後に|“夫婦”も、“生き方”も、踊るように
『おどる夫婦』というタイトルには、
「振り回される」「翻弄される」だけでなく、
「足並みをそろえる」「歩調を合わせる」という優しい願いも込められている気がしました。
そしてこれは、夫婦だけでなく、社会のなかで生きる私たちすべての話でもあります。
またひとつ、“自分ごと”として深く残る舞台に出会えました。
📣#おどる夫婦 #長澤まさみ #森山未來 #蓬莱竜太 #東急歌舞伎町タワー
投稿者プロフィール

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資格:医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)