🎭 新歌舞伎十八番 四題を観てきました!

〜市川團十郎の熱演に圧倒される午後〜

こんにちは☀
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

本日、歌舞伎座で上演中の 「七月大歌舞伎 昼の部」 を観劇してきました🎟️
今回は特別企画として、團十郎家伝来の演目群「新歌舞伎十八番の内 四題」が連続して上演されるという、歌舞伎ファンにとってはたまらない内容です✨

📜 上演演目と時間構成

1️⃣ 大森彦七(おおもりひこしち)

🕚 11:00〜11:47
あらすじ:
主君・新田義貞の敵討ちを果たすため、真面目で実直な武士・大森彦七が討ち入りの場面に挑みます。
見どころ:
隙のない立ち姿、無駄のない所作が美しく、まさに武士道の粋。右團次さん演じる彦七は、静かな中にも芯の通った威厳を湛えており、セリフひとつひとつに重みがありました。

2️⃣ 船弁慶(ふなべんけい)

🕰 12:22〜13:28
あらすじ:
源義経一行が追手を逃れて西国へ向かう船上。義経の恋人・静御前が別れの舞を舞い、やがて平知盛の亡霊が現れて義経に襲いかかります。
見どころ:
・静御前の優雅で切ない舞
・知盛の亡霊による迫力の立ち回り
・そして弁慶の祈りの力で亡霊を鎮める――という典型的な荒事の様式美。
音楽と舞、立ち回りのすべてが一体となった絢爛たる舞台です。

3️⃣ 高時(たかとき)

🕝 13:48〜14:44
あらすじ:
鎌倉幕府の最後の執権・北条高時。京の戦乱に追い詰められる中で現実と幻想の間を揺れ動き、ついに最期を迎えるまでの心の迷いと崩壊を描きます。
見どころ:
・夢か現か曖昧になる演出(舞台効果と照明が絶妙)
・巳之助さんの狂気演技の真骨頂
高時の“壊れていく精神”を、笑いと悲哀を交えて表現するその芝居は、単なる荒事ではなく心理劇のような深みがありました。

4️⃣ 紅葉狩(もみじがり)

🍁 15:04〜終演
あらすじ:
信濃の山中で紅葉狩りを楽しんでいた武将・平維茂(これもち)が、実は鬼女であった美女たちに襲われるという伝説に基づいた物語。
見どころ:
・前半の華やかで優美な舞の宴
・後半、鬼女に変わる瞬間の緊張と美しさのギャップ
團十郎さんが演じる鬼女の化身の変貌ぶりは圧巻。
女形から一気に荒事へ、まさに團十郎十八番の“ケレン味”が存分に発揮されていました。

👑 圧倒的存在感――市川團十郎

今回の舞台で特筆すべきは、やはり市川團十郎丈の“芸の振れ幅”の大きさです。

出演は二演目――
🎭 『船弁慶』では静御前という女形と、亡霊・平知盛の立ち役
🍁 『紅葉狩』では美女と鬼女という、変化する二面性

どちらの演目も一つの作品の中でまったく異なる人格・演技スタイルを一人で演じ切るという、まさに至芸。
女形の優美さと、荒事の迫力。
柔と剛、静と動を一幕の中で切り替える演技は、観る者の目を釘付けにしました。

しかもどちらも團十郎家伝来の「歌舞伎十八番」
名跡を背負う重圧を感じさせない堂々たる舞台でした。

観ている側としては、集中力が試される濃密な演目構成にも関わらず、團十郎さんの芝居にはむしろ後半にいくほど熱量が増していたように感じます。

まさに“成田屋の芸”、伝統の中に生きる革新でした。

🌸 新之助さん、ぼたんさんの未来も楽しみ

市川新之助さんも、堂々たる演技と立ち姿でしっかりと“若い成田屋”の存在感を見せていました。
ぼたんさんの舞も、しなやかで上品。
團十郎家の芸の系譜が、こうして世代を超えて引き継がれていく様子は、まさに「伝統の現在進行形」です。

🎨 歌舞伎は難しい?…心で感じてください

「言葉が難しそう」
「古典芸能は敷居が高い」
そんなイメージをお持ちの方も多いかもしれません。
でも、実際に観てみると――

👘 目で見る美しさ
🥁 耳で聞く迫力
💃 からだ全体で表現される動き
そして何より、舞台全体から伝わる“気”のようなものがあります。
細かいストーリーを知らなくても、「すごい…」と感じられる。それが歌舞伎の力です。

🍱 幕間もまた楽し

今回の上演はトータルで約5時間半
ですが、適度に休憩(幕間)が入り、
・お弁当を広げる方
・売店でお土産を選ぶ方
・ロビーで静かに余韻に浸る方
それぞれが、自分のペースで“歌舞伎時間”を過ごしていました。
まるで小旅行に来たような、贅沢な午後です。

📍 公演情報はこちら

▶️ 七月大歌舞伎 昼の部 公式ページ

🎧 イヤホンガイドで、さらに深く楽しめる!

ちなみに私は毎回「イヤホンガイド」を利用しています。
解説ナレーションを通して、
・今の演出の意味
・舞台上の人物の心情
・ちょっとした“見どころ”の豆知識
などをタイムリーに聞くことができるので、初めての方でも安心して楽しめますし、通な見方もできるようになります

特に今回のように「新歌舞伎十八番」など由緒ある演目では、背景知識があることで一層舞台に引き込まれました。
「歌舞伎って難しそう…」と思っている方こそ、イヤホンガイドの力を借りてみてください📻
一度使うと手放せなくなりますよ♪

📸 さいごに

文化や芸術に触れること――
それは、ただの「趣味」や「鑑賞」ではなく、
心を整え、日々の営みに“余白”をもたらしてくれる行為だと感じています。

たとえば、今回の歌舞伎のような伝統芸能。
あるいは、静かに佇む神社やお寺に足を運ぶ時間。
それらは「何かを学ぶ」「何かを得る」だけでなく、
“何も求めずにそこに身を置く”ことで、自分自身を深く見つめ直す時間でもあるのかもしれません。

忙しさに追われる日常では気づきにくい「感情」や「直感」が、
こうした場に身を委ねることで、ふと浮かび上がってくることがあります。

医療の現場に立つ者としても、
こうした時間があるからこそ、患者さんとの関わりにも柔らかさや深さが生まれる――
そんなふうに思えるのです。

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
からだ整えラボ
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)