🌙 夜中に目が覚める…中途覚醒の原因は「血糖スパイク」かもしれません

こんにちは。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 院長の山口裕礼です😊
からだ整えラボへようこそ。

「寝つきが悪い」「夜中に何度も目が覚める」「朝スッキリ起きられない」――
こうした 夜間の不眠や中途覚醒 に悩む方はとても多いです。

実はその原因のひとつが、近年注目されている 血糖スパイク(血糖値の急上昇と急降下) です。

💤 不眠・中途覚醒が健康に与える影響

  • 睡眠不足は 免疫力の低下・ホルモンバランスの乱れ・肥満促進 を引き起こします。
  • さらに、高血圧・糖尿病・動脈硬化・認知症 などの生活習慣病のリスクを高めることも分かっています。
  • つまり「夜眠れないこと」そのものが、病気の原因となり、治療中の病気が改善しにくい大きな理由でもあるのです。

🍩 血糖スパイクと中途覚醒の関係

血糖スパイクとは、食後に血糖が急上昇し、その後急降下する現象です。

寝る前に甘いものや炭水化物を摂ると…

  1. 血糖が急上昇
  2. インスリンが大量に分泌 → 急激な低血糖状態に
  3. 自律神経が乱れ、交感神経が優位になり「眠りが浅くなる」
  4. その結果 夜中に目が覚める(中途覚醒) につながります

この仕組みが、近年の研究で少しずつ明らかになってきました。

📊 24時間血糖測定(CGM)で見えてきた事実

これまで「夜中に目が覚める理由」ははっきり分かっていませんでした。
しかし、近年普及してきた 24時間血糖測定(CGM: Continuous Glucose Monitoring) によって、睡眠中の血糖変動と中途覚醒の関係が可視化されています。

  • 就寝直前に食事や甘い飲み物を摂ると、夜間に血糖値が大きく変動し、覚醒が増えることが確認されています。
  • つまり「寝る前の食事習慣」が、眠りの質を大きく左右しているのです。

✅ 中途覚醒を防ぐための実践ポイント

  1. 寝る2〜3時間前には食事を終える
    → 消化活動も落ち着き、血糖も安定します。
  2. 寝る前のアルコール・甘い飲料を避ける
    → 血糖スパイクと自律神経の乱れを防ぎます。
  3. どうしても空腹なら軽いたんぱく質を
    → 無糖ヨーグルト・ナッツなどがおすすめです。

🔬 エビデンス(科学的根拠)

  • 血糖スパイクと睡眠の質
    夜間の血糖変動は中途覚醒を増やし、睡眠の深さを減らすことが報告されています。
    (Ogawa et al., Diabetes Care, 2021)
  • 夕食時間と睡眠
    夕食が遅いほど入眠が遅れ、睡眠の質が低下することが確認されています。
    (Jakubowicz et al., Obesity, 2017)

🌟 まとめ

  • 夜中の中途覚醒や不眠の原因のひとつに 血糖スパイク がある
  • 寝る前の食事・甘い飲料・夜食は、睡眠の質を下げてしまう
  • 寝る2〜3時間前には食事を終える習慣 が、良い睡眠と病気予防につながる

🌙 質の高い睡眠は、薬以上に健康を支える基盤です。
「眠れない夜」が続く方は、ぜひ 寝る前の食習慣を見直すこと から始めてみましょう✨

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
からだ整えラボ
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)