🫁「正しい呼吸」は、人生を安定させるトレーニング

― 呼吸器内科医が伝える、“整える”ための呼吸の話 ―
こんにちは。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です😊
私は日々、多くの呼吸器疾患の患者さんを診察しています。
しかし、「呼吸」そのものを学んだことがある人は、意外に少ないのです。
私たちは1日に2万回以上も呼吸しています。
けれどもその呼吸の仕方ひとつで、
からだの状態も、心の安定も、大きく変わるのをご存じでしょうか。
🌿 呼吸は「アンカー(錨)」のような存在
人が緊張したり、不安になったりするとき、呼吸はすぐに乱れます。
逆に、呼吸を整えることで、心が落ち着いていく——。
これは単なる“気のせい”ではありません。
呼吸は自律神経と深く関わり、
安定した呼吸は、副交感神経を優位にして心拍・血圧・筋緊張を穏やかにします。
つまり、呼吸は“心身のアンカー(錨)”なのです⚓
🧘♀️ 正しい呼吸の第一歩は「安定」
本の中ではこう書かれています。

「正しい呼吸の仕方とは、安定性トレーニングの最も基本的なレベルである。」
呼吸は、筋肉や姿勢、骨盤の安定性と深く関わっています。
不安定な姿勢では、呼吸筋(横隔膜・肋間筋など)が十分に働けず、
息が浅く・早くなり、心拍も上がりやすくなります。
逆に、安定した姿勢を保つと、横隔膜がしっかりと下がり、
お腹がやわらかく膨らむような「静かな呼吸」になります。
この呼吸こそが、心身のリズムを整える“安定性トレーニング”です🌸
💪 呼吸は「動きの基盤」
スポーツ選手、ヨガ、ピラティス——どんな動きも呼吸から始まります。
たとえばヨギ(ヨガ行者)やダンサーは、呼吸を軸に動きをコントロールしています。
これは単なる技術ではなく、安定性を呼吸で保っているのです。
呼吸が乱れると、体幹が不安定になり、動作がぎこちなくなる。
つまり「うまく動けない人」は、呼吸が乱れている場合が多いのです。
❤️ 呼吸を“意識する”だけで変わる
呼吸のトレーニングは、特別な道具を必要としません。
今ここでできることから始まります👇
- 背筋を軽く伸ばし、骨盤を立てる
- お腹に手を当てて、鼻からゆっくり吸う
- 吸う息でお腹がふくらみ、吐く息でしぼむのを感じる
- 呼吸をコントロールしようとせず、ただ“感じる”
たったこれだけで、自律神経のバランスが整い、
心拍が落ち着き、集中力が高まるのを実感できるでしょう✨
🌏 「呼吸を整えること」は、「生き方を整えること」
呼吸は、単なる空気の出入りではありません。
私たちの「生き方そのもの」に直結しています。
不安・焦り・怒り・緊張——それらはすべて呼吸に現れます。
呼吸を整えることは、つまり“自分自身を整える”こと。
だからこそ、呼吸器内科として私は、
病気の治療だけでなく「正しい呼吸の習慣化」を大切にしています🌿
🌸 まとめ:呼吸はあなたの“いのちのリズム”
・呼吸は自律神経と連動し、心の安定を生む
・安定した姿勢が、深く静かな呼吸を導く
・呼吸を整えることは、ストレスを整えること
忙しい現代生活の中でこそ、
1日にほんの数分、自分の呼吸を“感じる時間”をもってください。
その小さな習慣が、からだも心も静かに整えてくれるはずです🍃
🩺 やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
呼吸の診療だけでなく、「整える医療」を大切にしています。
正しい呼吸と生活習慣を通じて、あなたのからだと心を整えましょう✨
投稿者プロフィール

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からだ整えラボ
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー、快眠セラピスト、安眠インストラクター
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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