40歳代の女性(仮) 他院で診断されたぜんそく患者さん
当院で吸入器の使い方をどのようの教えているかご説明します。
患者さんによって様々なパターンがありますが、その中の一つです。
● 決してまれなことではなく、よくあるパターンの典型のまとめです
どのような感じかイメージを持っていただければと思います。
● 咳が長引いて他院でぜんそくと診断されました
● フルティフォームを処方されましたが口や舌が荒れてしまいます
● 咳もよくなりません
クリニックで話を聞いて、診察し検査をしてもぜんそくの診断は間違いありません。
では、舌が荒れる原因として
● どのように吸入していたか、みてみましょう
スタッフと一緒に座って確認してみましょう。
吸入器フルティフォームでの吸入方法の確認
・舌が上にあがってしまい、薬が舌に当たるようです
・吸入しても薬が舌にべったりとついてしまっています
・下向きで吸入することで舌に余計な力が入っている様子です
・どうすれば上手に吸入できるのか分からない様子です
・しかし、説明書通りには忠実に吸入動作はできています
患者さんの気持ちに寄りそうと
・舌が上がらないように注意していますが、意識すると余計に舌が上がってしまうようです
・そもそも上手に吸えていないと思っているため、不安感と焦りがあります
・どうすれば吸えるか分からないが、やらないと咳が止まらないという使命感あり焦っています
・上手に吸えていないと思っており、実際に吸入した体感はうすいです
患者の思いに対してしたこと
・実技により分からないこと、不安点を挙げてもらって一つ一つ一緒に考え解消しました
・こうすれば更によいのでは?と思う所を提案をしました
・今現在の理解度、手技方法を尊重しつつ、改善点を提案しました
・下向きに吸入しているので、顎を軽くあげることで舌が自然に下がることを説明しました
・スペーサーを用いることで吸入できている実感をわかってもらいました
その結果
・うまく吸入するコツをつかむことが出来ました
・以前よりしっかり吸入できている実感がわくようになりました
・吸入に対する満足度が上がり自信を持って吸入できました
~次に来院して頂いたときは、笑顔で口や舌の荒れも徐々に良くなり、咳も楽になったと喜んでおられました~
● その後も来院のたびに吸入方法を一緒に確認し、修正をしました
● 今ではすっかり調子も良く、定期的に通院をされています
以上が、当院で行っている患者さんへの吸入の説明方法です。
世間一般的には
● 使用方法の説明のみ
になりがちです。
当院においては
● 患者さん個人にあわせて、気持ちに寄り添いご説明します
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
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