孤独が健康に与える影響と、その解決に向けて:心の支えとなる「話せる相手」の重要性
近年、孤独が健康に与える影響が喫煙や過度の飲酒に匹敵することがわかってきました。
アメリカの研究では「孤独であることは1日に15本の喫煙と同等のリスクがある」と報告されています。
特に高齢者にとって、孤独は認知症や生活習慣病のリスクを増大させる要因となりかねません。
こうした問題に対して、イギリスで始まった「社会的処方」が注目されていますが、日本でも少しずつ導入が進められています。
「社会的処方」とは?
「社会的処方」とは、医療従事者が患者さんに地域活動や福祉施設などの利用を提案することで、孤立を防ぎ、心身の健康をサポートする方法です。
例えば、地域のサロンやデイサービスに通うことによって、患者さんは定期的に誰かと会い、話す機会を持つことができます。
実際にこの方法で生活習慣が改善されるケースも多く報告されています。
地域や福祉によるサポートの利用
孤独や不安の軽減には、地域や福祉によるサポートを活用することが大きな助けとなります。
各市町村には、地域交流の場や福祉サービスについての情報提供を行う窓口があります。
例えば、地域サロンや高齢者が集まるサポートセンター、あるいはデイサービスなど、話し相手や活動の機会を見つけられる場所が用意されています。
これらの場所で新しい仲間と出会い、日々の不安を共有することで、心の健康が保たれやすくなります。
ご家族や友人との関係も大切に
また、家族や友人との関係も大切です。定期的に話をする相手がいることは、心の安定を保つための大きな支えになります。
もし身近に話し相手がいない場合は、地域の活動やサポートを利用することが一つの手段です。
孤独や不安を感じたときには、自分だけで抱え込まず、社会とのつながりを積極的に活用していくことが大切です。
まとめ
孤独が健康に及ぼす影響は、私たちが想像する以上に大きなものです。
医療や薬だけでなく、地域の交流や福祉のサポートが心の支えとなることで、安心して生活を続けることが可能になります。
孤独や悩みを抱えずに、誰かと話せる環境を整えることが、健康維持の大切な一歩です。
ぜひ地域や福祉のサポートも検討してみてください。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
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