【花粉症シーズン到来】症状が出る前から始める早期対策がカギ!

こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

Danger

今週から暖かい日が増え、スギ花粉の飛散量が急増する見込みです。

毎年ひどい人へ
ひどくない人が実はしていること

毎年、この時期になると「症状が出てから受診して内服を始める」という方が多いですが、実は症状が出る前から予防的に治療を始めるほうが効果的だとご存じでしょうか? 

本記事では、注目の花粉飛散情報と早期内服のメリット、日常生活での対策ポイント、そして重症アレルギー性疾患の新たな選択肢である「オマリズマブ」についても解説いたします。

今週から飛散本格化!2月下旬には東京・福岡でピーク予想

日本気象協会の発表によると、今季は2月下旬から東京や福岡、高松などでスギ花粉のピークを迎える予想です。

先週まで強い寒波の影響で花粉の飛散はやや抑えられていましたが、気温の上昇とともに花粉量が一気に増えると考えられています。

  • 東京…2月下旬~3月上旬にピーク
  • 静岡…2月中旬から「やや多い」→週末には「多い」飛散も
  • 福岡・高松…2月下旬からピーク
  • その他の地域…3月上旬~中旬にかけて広い範囲でピーク

ピークは10日~1か月ほど続く見込みで、長期的な対策が必要となります。

花粉症の主な症状とは?

花粉症は、スギやヒノキなどの花粉が鼻・眼・のどの粘膜を刺激することで起こるアレルギー反応です。

主な症状

くしゃみ

鼻水・鼻づまり

目のかゆみ・充血

のどの違和感・痛み

肌のかゆみや湿疹(皮膚症状が出る方も)

これらの症状が続くと、仕事や勉強への集中力低下や睡眠障害の原因になることも。

早めに対策を打つことが重要です。

症状が出る前に始める「早期内服」のメリット

花粉症の薬を「症状が出始めてから飲み始める」方がいらっしゃいますが、症状が出る前から内服を開始すると次のような利点があります。

あの人がご機嫌な理由

  1. 症状の悪化を防ぎやすい
    アレルギー反応が本格化する前に、抗アレルギー薬などで体を「守りの体制」にしておくと、くしゃみや鼻水の発症を抑制できます。
  2. 薬の効果を最大化
    花粉がピークになる頃から服用をスタートすると、どうしても体内で薬が十分に行き渡るまでタイムラグが生じます。早期の服用により、ピーク時でもスムーズに効果を実感できるでしょう。
  3. QOL(生活の質)向上
    「ちょっと鼻がムズムズするな…」と感じる前から治療を始めることで、日常生活への影響を最小限に抑えられます。

重症花粉症の新たな選択肢「オマリズマブ」とは?

花粉症の治療は、通常の抗アレルギー薬、点鼻薬、点眼薬などで対処しますが、症状が非常に強く、通常の治療でなかなか効果が得られない重症例も存在します。

そのようなケースで注目されているのがオマリズマブ(商品名:ゾレア)です。

オマリズマブの特徴

最強と言われる理由

  • IgE抗体(アレルギーを引き起こす免疫グロブリンE)を標的とする分子標的薬(バイオ医薬品)
  • もともとは重症の気管支喘息や慢性蕁麻疹に用いられてきましたが、花粉症(アレルギー性鼻炎)の患者さんに対しても使用が検討・実施されています。
  • 従来の薬で十分な改善がみられない方や、副作用などで内服が難しい方にとって、新たな治療の選択肢となります。

注意点

1回の費用は6,536円~(保険適用3割負担)

  • 高額医療に該当する可能性があり、保険診療の範囲であっても費用が高くなるケースがあります。
  • 投与を受けられるかどうかは、症状の重症度や既存薬の効果を踏まえ、医師が総合的に判断いたします。

当院でも適応に該当する可能性のある患者さまには、オマリズマブをはじめとした高度な治療選択肢をご案内しております。ぜひご相談ください。

【重症花粉症】ゾレア適応チェック!あなたは対象?今すぐ判定!

「毎年の花粉症にもう耐えられない…」そんなあなたへ、新しい治療の可能性があるかもしれません。 花粉症の薬を飲んでも効かない。くしゃみ、鼻水、鼻づまりがひどくて、…

花粉が多く飛ぶタイミングを知ろう

花粉症対策には、どんなときに花粉が飛びやすいかを知っておくことも大切です。

以下の条件では飛散量が増えるので要注意です。

花粉が多い日

  1. 晴れて気温が高い日
  2. 空気が乾燥して風が強い日
  3. 雨の翌日や、気温の高い日が数日続いた後

こうした条件が揃うと、花粉が一気に飛びやすくなります。

天気予報や花粉情報をこまめにチェックし、状況に合わせた対策を行いましょう。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの花粉症対策

当院では、患者さま一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせた治療を行っています。

1. 内服薬・点鼻薬・点眼薬

  • 抗アレルギー薬(内服)
    症状が本格化する前の早期服用がベストです。
  • ステロイド点鼻薬
    鼻づまりや鼻水など局所炎症を抑えます。
  • 抗ヒスタミン点眼薬
    目のかゆみや充血がひどい場合に効果的です。

2. バイオ医薬品(オマリズマブなど)

  • 重症・難治性花粉症への新しいアプローチ
  • 当院では、適応がある場合にオマリズマブの投与を検討しています。

3. 生活指導・セルフケア

  • マスクやメガネの着用
    花粉を物理的にブロック
  • 衣服や髪についた花粉の除去
    帰宅時にしっかりと払って室内に持ち込まない
  • 洗濯物の干し方
    花粉が少ない時間帯に外干し、もしくは部屋干しなどの工夫

まとめ:今が治療開始の絶好のタイミング!

昨年のようにならないために!

  • 2月下旬~3月にかけて花粉の飛散ピークが予想される
  • 症状が出る前からの内服開始で症状を大幅に軽減
  • 軽症から中等症には従来の抗アレルギー薬や点鼻薬など
  • 重症の場合はオマリズマブも選択肢
  • マスク・メガネの使用や帰宅時の花粉除去など、こまめなセルフケアを

症状がまだ出ていない方も、予防的に治療を始めることで、ピーク時のツラさを和らげることができます。

つらい花粉症を我慢せず、少しでも快適に春を迎えましょう。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックでは、内服治療から最新のバイオ医薬品(オマリズマブ)まで、症状やご希望に合わせた治療プランをご提案いたします。

お気軽にご相談ください。

体を丈夫にして健康を取り戻そう 
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
日本喘息学会認定喘息専門医
日本内科学会認定内科医
日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー
日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士
日本温活協会認定温活士
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ
ローズソムリエ®(バラ資格)

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。