🧴えっ⁉ プラスチック容器が心臓病のリスクに?~身の回りに潜む「フタル酸エステル」のお話~

こんにちは🌿
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です😊
今日は、お弁当の「人工たまご」につづき、もう一つ気になる話題をご紹介します。
それは、私たちの身近にある“プラスチック容器”と“心臓病”との意外な関係についてです。
🧪プラスチックのやわらかさの正体「フタル酸エステル」
「フタル酸エステル類(Phthalates)」
ちょっと聞きなれない名前ですが、これはプラスチックをやわらかく・丈夫にするために使われる化学物質です。
冷蔵庫のタッパー、コンビニのお惣菜容器、子どものおもちゃ、シャンプー、洗剤、香水、防水カーテン…
実は、私たちの生活のあらゆる場面に入り込んでいるのです。
❤️心臓病と“プラスチック”の接点?
2025年4月、米国の研究チームが驚くべき報告を発表しました🧑🔬📊
「2018年に亡くなった55~64歳の心疾患による死亡のうち、10%以上がフタル酸エステル(特にDEHP)への曝露と関連している可能性がある」
さらに、
- フタル酸エステルは血管に炎症を起こし、動脈硬化を進める
- 男性ホルモン(テストステロン)をかく乱する
- 精子数の減少や発達異常、ぜん息、小児肥満、がんとの関連性も指摘
…と、もはや“単なる添加剤”とは思えない影響が明らかになっています😟
🍽️あなたの食卓に入り込む“見えないリスク”
フタル酸エステルは、高温になると容器から食べ物へ移行しやすくなると言われています。
たとえば…
- アツアツのスープをプラスチック容器に入れる
- 電子レンジでチンする
- 夏場に車の中に置いた水筒や弁当箱…
こうした日常の中で、目に見えない化学物質が少しずつ体に入っているかもしれません。
👶こども・女性・シニアこそ注意を!
フタル酸エステルの影響を特に受けやすいのが、
- 成長中の子どもたち
- ホルモンバランスが繊細な妊娠中の女性
- 免疫力が低下しがちな高齢者
日々の暮らしを守るために、「なんとなく便利」ではなく「ちょっと意識して選ぶ」ことが大切です🛒
🏠家庭でできる“ちょっとした工夫”✨
今日からできる、フタル酸エステルのリスクを減らす方法をご紹介します:
✅ ガラスや陶器、ホーロー容器を使う
✅ 電子レンジは“耐熱ガラス製”を選ぶ
✅ プラスチック容器に熱いものを入れない
✅ 「フタル酸不使用」「BPAフリー」と書かれた商品を選ぶ
✅ 香料の強い洗剤・柔軟剤・化粧品を控える
✅ 子どものおもちゃは素材をチェック!
🧑⚕️医師として伝えたいこと
フタル酸エステルは、すぐに病気になるわけではありません。
でも、毎日少しずつ体に蓄積されていくことが問題です。
医学でも、生活習慣病は「見えない積み重ね」が原因になることがよくあります。
食べ物、運動、ストレス、そして…容器や洗剤の選び方まで。
まさに“生活すべてが治療”なんです。
🌍あなたと未来のために
便利な時代だからこそ、「見えないリスク」を見つめなおすことが必要かもしれません。
未来の自分のために、そして家族の健康を守るために――
今日のお弁当箱やシャンプーの成分、ちょっと見直してみませんか?😊
💬当院では、健康診断の結果だけでなく、日常のちょっとした気づきも大切にしています。
気になることがあれば、診察の際にお気軽にご相談くださいね🍀
投稿者プロフィール

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資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)