🍞「パンがダメって本当?」~自己免疫疾患の人が朝パンを控えるべき理由~

こんにちは😊
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

当院でもよくご相談いただくのが、

「朝は毎日パン🍞なんですが、やっぱりやめた方がいいですか?」

というご質問です。

特に、以下のような方には一度立ち止まって見直してほしい習慣なんです👇

✅ 関節リウマチ、橋本病、自己免疫性甲状腺炎
✅ アトピー性皮膚炎や喘息
✅ クローン病や潰瘍性大腸炎などの炎症性腸疾患
✅ SLE(全身性エリテマトーデス)など

🌾1. パン=小麦=「グルテン」への過敏反応

パンに含まれる小麦。その中にはグルテンというたんぱく質が含まれます。

このグルテンが一部の人にとっては、以下のような問題を引き起こします👇

🧬【科学的知見】

  • グルテンは、腸上皮細胞から「ゾヌリン」という物質の分泌を促し、腸粘膜の結合をゆるめてしまう(Fasano et al., 2011)
  • これにより、腸に穴があいたような状態=「リーキーガット症候群」となり、異物が血液に入り込みやすくなる
  • その結果、免疫暴走(自己免疫反応)が起こることがある

👉 つまり、「食べ物由来の刺激が、免疫異常を引き起こしてしまう」ことがあるのです⚡

🌍2. 海外の自己免疫疾患ガイドラインでは…

🌿【アメリカ機能性医学研究所(IFM)】の方針

→ 自己免疫疾患への栄養アプローチとして「Autoimmune Protocol Diet(AIP食)」を推奨。

AIPでは以下を初期に除去します👇

  • 小麦・グルテン(パン、うどん、パスタ)
  • 乳製品
  • 精製糖
  • 加工食品
  • ナス科野菜(トマト、ナスなど)

そして、腸の修復と免疫の安定を促す食材(野菜、魚、発酵食品など)を摂るように指導しています🍠🥬🐟

🍬3. 精製された炭水化物は「炎症を引き起こす」

パンや白ごはん、お菓子、清涼飲料などに含まれる精製炭水化物(高GI食品)は、血糖スパイクとインスリン過剰を引き起こします。

これが慢性的に続くと…👇

✅ 体の糖化(AGEsの蓄積)
✅ インスリン抵抗性(糖尿病予備群)
✅ 炎症性サイトカインの上昇(IL-6、TNF-αなど)
✅ ミトコンドリアの疲弊、免疫の乱れ

→ 結果として「全身の慢性炎症」につながり、自己免疫疾患が悪化しやすくなることが報告されています📚

🍙4. じゃあ何を食べればいいの?

食べるものを「制限する」のではなく、「体が喜ぶ食材に置き換える」のが大切🌱

🌟朝のおすすめメニュー

✅ 発芽玄米+味噌汁+納豆+卵
✅ 米粉パン+アボカド+サラダ
✅ さつまいも+鯖缶+オリーブオイル
✅ 甘酒+豆乳+季節の果物

こうした朝ごはんは、腸内環境を整え、炎症をおさえる力を持っています✨

📊5. データで見る「グルテンと自己免疫の関係」

📌セリアック病患者の60%に自己免疫疾患の併発が認められる(Ludvigsson et al., JAMA 2011)

📌非セリアック・グルテン過敏症でも、うつ・頭痛・関節痛・皮膚炎の改善が見られた(Catassi et al., 2013)

📌自己免疫疾患を持つ女性の約30%が、グルテン除去で症状軽快(IFMレポート 2021)

🧠まとめ

✅ パンに含まれるグルテンは「腸もれ」と「免疫の暴走」を引き起こすことがある
✅ 特に自己免疫疾患の方は注意が必要
✅ 海外ではすでにパン・乳製品・砂糖の除去食が標準治療の一部として導入されている
✅ 炭水化物は「質」が大事!精製よりも天然・未精製のものを意識

💌最後に

パンが悪いわけではありません🍞
でも、あなたの体には合っていない可能性があるのです。

「たった3週間」パンをやめてみるだけで、
✨疲れにくくなる
✨肌がきれいになる
✨関節の痛みが軽くなる
そんな体験をされる方が、一人でも多くなることを願っています。

【注意】食事療法だけで全ての症状が劇的に改善するとは限らず、標準的な治療(薬物療法など)とのバランスが重要です。


🌟まずは1週間、パンなし生活を試してみませんか?
あなたの「免疫」も、きっと静かに喜んでくれるはずです🌿

📍詳しく知りたい方はお気軽に
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックへご相談ください😊
👉 https://yamaguchi.clinic/

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)