💡女性はなぜ中年以降に咳が増えるのか?

〜ホルモンと気道粘膜の“エイジング”の話〜
🌸はじめに
「なんだか最近、咳が止まらない…」「風邪でもないのに、ずっと咳が出る」
そんな声を、当院では中年以降の女性からよく聞きます。
実はこれ、年齢とともに体の中で起きる“ある変化”が関係しているのです。
キーワードは、エストロゲン🧬・粘膜バリア🛡️・慢性炎症🔥。
今日は、この3つを中心に「なぜ女性は咳が増えるのか」をやさしく解説します。
🧬【1】エストロゲンの低下が引き金に?
女性ホルモン「エストロゲン」には、免疫を整え、粘膜を守る力があります✨
でも…
更年期以降、エストロゲンは急激に減少⤵️
すると体のあちこちに“見えない変化”が起きます。
特に呼吸器では、
- 気道が敏感に
- ちょっとした刺激でも咳が出やすくなる
というように、「咳が出やすい体」になってしまうのです。
🛡️【2】粘膜バリアの“老化”も大きな原因
気道は、「粘膜」というバリアで守られています。
このバリアがしっかりしていれば、
ほこり・ウイルス・乾燥などの刺激から体を守ってくれます💨🦠
しかし加齢とともに、
- 粘膜が乾燥しやすくなる
- 線毛の動きが弱まる
- 粘液の質や量が低下する
結果、刺激に弱い気道になり、ちょっとしたことで咳が出てしまうのです😷
🔥【3】実は“慢性炎症”も関係している
「老化は炎症だ」とも言われるように、
中年以降は体内のあちこちで“静かな炎症”=慢性炎症が起こりやすくなります。
これは、
- 肥満
- ストレス
- 睡眠不足
- 腸内環境の乱れ
などが引き金になります。
慢性炎症が続くと、気道も常に軽い炎症状態に…😣
そうなると咳が慢性化し、長引いてしまうのです。
💬まとめ:中年以降の女性の咳は「老化のサイン」かも?
✅ 更年期以降のホルモンバランスの変化
✅ 粘膜のバリア機能の低下
✅ 慢性的な炎症状態
これらが重なることで、「原因不明の咳」が現れることがあります。
🧘♀️やさしい対策はコレ✨
- 加湿を心がける🌫️
- 腸活で炎症を抑える(発酵食品・食物繊維)🍵🥬
- しっかり眠る😴
- 冷たい空気を避ける🧣
- 早めに呼吸器専門医に相談する🏥
咳が長引く方は、「年齢のせい」とあきらめずに、一度ご相談ください。
投稿者プロフィール

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資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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