🧬がん死亡率が下がらない日本。その理由と、私たちができること💡

こんにちは🌿
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

今日は、「がんの死亡率」について、少し深掘りしたお話をさせてください。
「なぜ日本だけがんの死亡率が高いのか?」という話をします。

実はこのテーマには、単なる医療の話ではなく、社会構造、生活習慣、そして一人ひとりの意識の問題が深く関わっているのです。

📊がん死亡率が「高く見える」日本の現状とは?

まず大前提として――
日本のがん死亡率は「本当に高い」のではなく、“高く見える”要素が多いということをお伝えしたいと思います。

🔹 高齢化のインパクト
世界で最も高齢化が進んでいる日本では、がんにかかる年齢層が非常に多く、死亡数が自然と増えます。

🔹 死因分類や診断技術の進歩
以前は「老衰」や「心不全」とされていたケースも、今はCTや内視鏡で正確に「がん死」と診断されるようになりました。

🔹 年齢調整死亡率では、実は減少傾向
がんになりやすい年齢の人口構成を考慮してみると、日本も実際はがんによる死亡率は下がってきています。

🌎海外では、なぜがん死亡率が大きく減っているのか?

それでも、アメリカやイギリス、オーストラリアなどでは、がん死亡率がはっきりと減少している事実があります。
その背景には、国を挙げた“がん対策”の違いがあるのです。

✅ 海外のがん死亡率が下がっている理由

対策内容
🚭禁煙政策パッケージ警告・税金・公共の場での完全禁煙などを徹底。特に肺がん死亡率に効果。
🩺検診制度の徹底がん検診の「通知型」制度(政府から呼びかけが届く)。受診率が高い。
💉HPVワクチン子宮頸がん予防として10代からの接種が定着。
🥗食生活の啓発地中海食・減塩・加工食品制限などの国民運動。
🏥医療アクセスの平等公立がんセンターや在宅緩和ケアが充実。

🇯🇵日本が抱える“制度と意識”のギャップ

残念ながら、日本では以下のような“遅れ”が影響しています。

  • がん検診は自己申告制で、忙しい人や情報に乏しい人ほど受診せず。
  • HPVワクチン接種が一時停止された影響で、若い女性の子宮頸がんが増加。
  • 禁煙政策も企業努力や個人任せの部分が大きい。
  • 食生活の欧米化(脂質・加工食品の増加)は年々進行中…。

🛡️だからこそ、「自分の身は自分で守る」ことが大切!

医療は確実に進歩しています。
でも、がんは「早く見つければ治る」病気になりつつあるからこそ、
国や医者に頼りきりではなく、私たち一人ひとりの意識と行動がすべての土台になるのです。

🧭今からできる「自分のためのがん対策」チェックリスト

✅ がん検診、今年もう受けましたか?
✅ たばこ、家族や職場で吸っていませんか?
✅ お酒は「適量」、食生活は「まごわやさしい」中心?
✅ 日々、軽くでも運動していますか?
✅ 睡眠やストレス、放置していませんか?
✅ ワクチン、チャンスがあれば受けていますか?

🌱未来の医療に期待するだけでなく、いま自分にできる選択を

がん死亡率が高いという統計を見て、「日本はダメだ」と感じる必要はありません。
むしろこれは、“生き方”を問い直すチャンスです。

私たちは、どんな社会で、どんな日々を送りたいのか。
健康は、「病気を治すこと」だけでなく、「病気に近づかない生き方」でもあります。

💬 最後に

「あなたの健康を守る主治医」は、実はあなた自身です。

🩺 私たち医療者は「サポート役」であり、
🏃‍♀️ 行動の主役は、日々のあなたの選択にあります。

どうか今日も、「ちょっと意識を変える」ことから、未来を守ってくださいね。

ご相談があれば、いつでも当院へどうぞ🌿
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
山口裕礼

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
からだ整えラボ 主宰
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)