突然治療をやめることについて:患者さんの気持ちを理解しながら考える

突然治療をやめることについて:患者さんの気持ちを理解しながら考える
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
長く治療を続けていると、「この薬、本当に必要なのかな?」と感じたり、「もう通院しなくても大丈夫だろう」と思ったりすることがあるかもしれません。
突然治療を中断したり、通院を自己中断する患者さんもいらっしゃいます。
その気持ちはよく理解できます。
仕事や家庭の事情で時間が取れない場合や、症状が良くなったように感じて治療の必要性を疑うこともあるでしょう。
また、薬の副作用が心配だったり、治療そのものに疲れてしまうこともあるかもしれません。
治療をやめた場合の影響
治療をやめた結果、徐々に悪くなる場合と、それほど影響が出ない場合があります。
これも人それぞれです。
例えば、アトピー性皮膚炎の場合、一時的に症状が落ち着いていると「もう治った」と思うかもしれませんが、治療を中断すると再び症状が悪化することがあります。
喘息や高血圧などの慢性疾患では、治療をやめると徐々に症状が進行し、再び治療を再開しても元の状態に戻るまでに時間がかかることがあります。
これは良くない結果を招く可能性が高いのです。
治療の中断を防ぐために
治療をやめたいと感じたとき、その気持ちをどうぞ正直に医師に伝えてください。
「通院が大変」「薬が多い」「経済的な問題」「効果が分からない」など、どんな理由でも構いません。
私たちは患者さんの気持ちを理解した上で、できるだけ負担を軽くする方法や、治療を継続する工夫を一緒に考えます。
例えば、薬の種類や量を見直したり、通院頻度を調整したりすることで、治療を続けやすくなる場合もあります。
また、なぜその治療が必要なのかを改めて説明することで、不安を解消できるかもしれません。
継続は力なり
慢性疾患の治療は、一度に結果が出るものではありません。
時間をかけて少しずつ症状をコントロールし、より良い生活を目指すものです。
途中でやめることは自由ですが、その結果どうなるかを考えることも大切です。
もし治療をやめたいと感じたら、まずは私たちに相談してください。
一緒に最善の方法を探していきましょう。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼
投稿者プロフィール

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資格:医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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