クリニックだより

「書物は人に無くてはならないもの」─本がもたらす心の豊かさ

「書物は人に無くてはならないもの」─本がもたらす心の豊かさ

ドラマ「光る君へ」のラストで、まひろとききょうが語る「書物は人に無くてはならないもの」という言葉。

この一言には、書物が人々の生活や心にどれほど深く関わっているかを強く示しています。

2人の成し遂げたことを振り返りながら、この言葉が現代にも通じる普遍的な価値を教えてくれます。

書物や物語は、単に知識を得るためのものではありません。

それは私たちの心を豊かにし、共感や想像力を育み、時には困難を乗り越えるための希望や勇気を与えてくれます。

本を読むことは、自分を支える「心の糧」を得る大切な手段の一つなのです。

「本が時代を動かす」

まひろとききょうは、枕草子や源氏物語が「一条帝の心を揺り動かし、政さえも動かした」と語ります。

本が時代や人々の考え方に影響を与える力を持っていることを、歴史の中で何度も証明してきました。

現代においても、本を読むことで新しい視点を得たり、自分自身を見つめ直したりするきっかけが生まれることがあります。

本は過去から未来への橋渡しであり、私たちの人生における羅針盤のような役割を果たしてくれるのです。

「書物が人を救う瞬間」

書物は、人が孤独を感じたり、壁にぶつかったりしたときに寄り添い、心を癒す力を持っています。

特に困難な状況にあるとき、本の中に登場する誰かの経験や言葉が、自分の悩みを軽くしてくれることがあります。

本を読むことで、登場人物や著者の視点を通じて「誰かと繋がる」感覚を得ることができるのです。

これは、日常生活での人とのつながりと同じように、心の支えとなる重要な体験です。

患者さんへのメッセージ

「書物は人に無くてはならないもの」という言葉の通り、本は私たちに生きるための知恵や希望を与えてくれる存在です。

日々の忙しさの中でも、本を手に取り、自分の時間を作ることを意識してみてください。

本を読むことは、自分を見つめ直す時間を持つことでもあります。

好きな物語や詩、エッセイなど、ジャンルを問わず、本を通じて得られる新しい発見や癒しを楽しんでください。

私たち医療者も、患者さんが心を豊かにし、少しでも日々の生活に希望を見出せるよう、健康のサポートだけでなく、心に寄り添える存在でありたいと考えています。

どうか本を通じて、自分自身の心の豊かさを育み、未来への力を得てください。

やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼


投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。