疲れた時に甘いものが欲しくなる理由と、上手に対処する方法
こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
疲れている時、ついチョコレートやケーキ、アイスクリームなど甘いものを手に取ってしまうことはありませんか?
特に女性の方から、仕事や家事の合間に「ついつい甘いものを食べ過ぎてしまう…」というお悩みをよく聞きます。
今回は、甘いものが欲しくなる理由と、その対処法についてお話しします。
疲れた時に甘いものが欲しくなる理由
疲れた時に甘いものを食べたくなるのは、実は体と心の自然な反応です。
主な理由は次の3つです。
1. 脳のエネルギー不足
脳はブドウ糖をエネルギー源として働いています。
疲労やストレスがたまると、脳が「エネルギー不足だよ!」というサインを出し、手っ取り早くエネルギー補給できる甘いものを欲するのです。
2. ストレス解消のためのホルモン作用
ストレスを感じると、体内で「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。
このホルモンは血糖値を上げようとする働きがあるため、甘いものを食べたくなる衝動につながります。
また、甘いものを食べると「セロトニン」という幸せホルモンが分泌され、一時的にリラックスした気分になるため、つい手が伸びてしまうのです。
3. 疲労による意思決定力の低下
疲れていると、自制心や意思決定力が低下するため、普段なら我慢できるお菓子も簡単に手を出してしまいます。
甘いものを食べ過ぎるデメリット
甘いものを食べ過ぎると、以下のような影響が出ることがあります。
甘いものを食べると
- 血糖値が急上昇・急降下
一時的に元気になったように感じても、その後に血糖値が急降下し、さらに疲れを感じやすくなります。 - 栄養バランスの乱れ
甘いものに偏ると、必要な栄養素が不足し、体の回復が遅れる可能性があります。 - 体重の増加や肌荒れ
余分な糖分は脂肪として蓄積され、体重増加や肌トラブルの原因になることも。
甘いものをやめるための工夫と対策
甘いものを完全にやめるのは難しいかもしれませんが、以下の方法を試すことで、無理なくコントロールできます。
1. 血糖値を安定させる食事を心がける
食事の際に、たんぱく質や食物繊維をしっかり摂ると、血糖値の急上昇・急降下を防ぐことができます。
例えば:
食事の工夫
- 朝食に卵やヨーグルトを加える
- おやつにナッツやチーズを選ぶ
- 白米を玄米や雑穀米に変える
2. 自然な甘みを活用する
どうしても甘いものが欲しい時は、人工的な甘さのスイーツではなく、果物やドライフルーツを選びましょう。
バナナやりんごなどの自然な甘みは、体に優しくエネルギー補給ができます。
3. 水分補給を忘れない
疲れやすい時は、実は脱水症状が関係している場合もあります。
水やハーブティーなどをこまめに飲むことで、疲労感が和らぎ、甘いものへの欲求が減ることがあります。
4. 代替スイーツを活用する
最近では、砂糖不使用のスイーツや低糖質のお菓子が手軽に手に入ります。
これらを活用して、罪悪感なく楽しむのも一つの方法です。
5. ストレス解消法を見つける
甘いものに頼らず、ストレスを発散できる方法を見つけましょう。
軽いストレッチや深呼吸、趣味の時間を楽しむことで、甘いものへの欲求が軽減します。
6. 食べるタイミングを工夫する
どうしても甘いものを食べたい場合は、夕方よりも昼食後などに摂る方がベターです。
夜に食べると血糖値の乱高下が睡眠に影響することもあるため、タイミングを意識してみてください。
まとめ
疲れた時に甘いものを欲するのは、自然な体の反応です。
ただし、食べ過ぎるとさらに疲れやすくなったり、健康に悪影響が出ることもあります。
甘いものに頼らない生活を目指して、バランスの良い食事やストレスケアを取り入れてみましょう。
甘いものを減らすのは簡単ではありませんが、少しずつ習慣を変えていけば、心も体も軽くなっていきます。
当院では、食事や生活習慣のアドバイスも行っていますので、お気軽にご相談ください。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼
内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー
日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士
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