子供や若者に人気のお菓子がアレルギーを引き起こす?

こんにちは、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。

最近、子供や若者に人気のカラフルなお菓子やグミ。

見た目も可愛く、ついつい手に取ってしまいますよね。

しかし、こうしたお菓子に含まれる成分が、アレルギーを引き起こすことがあるのをご存じでしょうか?

特に、食べるだけでなく皮膚に触れることによってアレルギーが始まることがあるという事実は、まだまだ知られていません。

皮膚から始まる「経皮感作」とは?

皮膚からアレルギーの経皮感作とは?

アレルギーは、食べ物を直接口にすることで起こると思われがちですが、実は皮膚に触れることでアレルギーを獲得することがあるのです。

例えば、化粧品やゴム手袋に含まれる成分が皮膚に触れることで、体がその成分を異物と認識し、後に食品として摂取した際にアレルギー反応を起こすことがあります。

コチニール色素に要注意!

コチニール色素はどうやって作られる?

コチニール色素(カルミン)は、中南米に生息する「コチニールカイガラムシ」という昆虫から抽出されます。

この色素は、食品や化粧品、医薬品の着色に広く使用されています。

Danger

一部の人には強いアレルギー反応を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

コチニール色素を含む主な食品・製品

気を付けたいもの

✅ 赤いグミ、ゼリー、マカロン
✅ 明太子、かまぼこ、ソーセージ
✅ マグロ丼
✅ 口紅、アイシャドウ
✅ 一部の医薬品

例えば、化粧品に含まれるコチニール色素により経皮感作を起こした場合、口紅をつけた後にグミや明太子を食べたら唇が腫れるということもあります。

こんな症状が出たら要注意!

✅ 食後に口の周りや唇が赤く腫れる
✅ 目の周りがかゆくなる
✅ じんましんが出る
✅ 喉のかゆみや違和感がある
✅ 呼吸が苦しくなる

「これまで大丈夫だったのに、突然症状が出るようになった」という場合は、経皮感作によるアレルギーの可能性があります。

その他の経皮感作の例

ラテックス-フルーツ症候群

天然ゴム手袋に含まれるラテックスがアレルギーを引き起こし、アボカドやバナナ、キウイフルーツなどに交差反応することがあります。

医療従事者や美容関係の仕事をしている方に多く見られます。

職場環境でのアレルギー

鮮魚店や青果店で働く人 → 魚介類や果物に対するアレルギー
和菓子職人 → 小麦粉やナッツ類による感作

日常的に触れる食材や物質が、知らず知らずのうちにアレルギーの原因となることもあります。

どうすれば防げる?

🔸 成分表示をしっかり確認する
お菓子や化粧品を購入する際、コチニール色素やラテックスなどの成分が含まれていないかチェックしましょう。

🔸 肌のバリア機能を守る
乾燥や手荒れがあると、アレルゲンが入り込みやすくなります。保湿をしっかり行い、皮膚のバリア機能を保ちましょう。

まとめ

お菓子やグミの成分に注意! コチニール色素は食品にも化粧品にも含まれています。
経皮感作によりアレルギーを発症することがある → 皮膚のケアを大切に
突然のアレルギー症状が出たら、早めに医療機関に相談を!

体質に合わないものは無理に摂取せず、肌のケアを大切にすることで、アレルギーのリスクを減らすことができます。

何か気になることがあれば、お気軽にご相談ください。

(※本記事は患者様向けの一般情報です。具体的な診断や治療については、必ず医師の診察を受けてください。)

💖 健康は、あなた自身が知り、選び、整えていくものです。


🏥 やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック

山口裕礼
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
日本喘息学会認定喘息専門医
日本内科学会認定内科医
日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー
日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士
日本温活協会認定温活士
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ

投稿者プロフィール

院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
院長:山口裕礼(やまぐちひろみち)
2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。