梅雨時の体調不良は“脾(ひ)”の弱りかも?

薬膳的
6月の食事術
こんにちは
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です
梅雨に入ると、「なんとなくだるい」「胃が重い」「やる気が出ない…」
そんなお悩み、ありませんか?
実はそれ…
薬膳の世界では “脾(ひ)”の弱り が原因かもしれません
そもそも“脾”ってなに?
東洋医学でいう「脾(ひ)」は、
西洋医学の“胃腸のはたらき”とほぼ同義です
食べたものをしっかり消化して
栄養として吸収し
「気(エネルギー)」や「血」をつくる
その働きが弱まると、以下のような不調が現れやすくなります
梅雨と脾の関係
梅雨の特徴は「湿気」
東洋医学ではこの“湿(しつ)”が脾の働きをジャマするとされ、
体に“水分”が溜まりやすくなる
胃腸の動きが悪くなる
むくみ・だるさ・食欲不振・下痢 など
いわゆる「湿邪(しつじゃ)」による不調が出やすいんです
脾を元気にする6月の食事術
ではどうすればよいのでしょうか?
ポイントは【胃腸を助けて水分代謝をスムーズにする】こと!
おすすめの薬膳食材はこちら
食材 | 期待できる効果 | 例 |
---|---|---|
利水・美肌・むくみ対策 | ハトムギごはん・お茶 | |
利尿・デトックス | あずき粥・スープ | |
脾を補う・たんぱく補給 | 煮豆・豆サラダ | |
腸活・免疫サポート | 朝食に味噌汁や納豆 | |
体を温めて湿を追い出す | 生姜湯・薬味として |
やってみよう!6月の食養生Tips
朝食をしっかりと
:脾は朝によく働きます!
冷たいものは控えめに
:胃腸がびっくりします
よく噛んで食べる
:消化のサポートに
ぬか漬け・味噌汁を日常に
食後は少し体を動かす
(胃の負担を減らします)
体も心も“湿”をためないように
体の湿気は、心にもモヤモヤを呼びます
「何もしたくない」「やる気が出ない」時期こそ、
胃腸に優しい食事と、日光浴や軽い運動を心がけましょう
まとめ
梅雨時は「湿邪」により胃腸(=脾)がダメージを受けやすい
ハトムギ・赤小豆・豆類・発酵食品が“脾”の味方
薬膳的食事で、だるさ・むくみ・食欲不振をリセット
おわりに|医師からのひとこと
薬膳は「体調を整える知恵の宝庫」です
日々の診療でも、患者さんの体質に合わせたアドバイスをしています。
つらい梅雨の不調が続く方は、
無理をせずお気軽にご相談くださいね
※薬膳食材は医療行為の代替にはなりません。症状が強い方は医師の診察を受けてください
投稿者プロフィール

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資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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