高齢者の痰が絡む咳について:咳喘息の可能性と治療法について
咳や痰は辛いですが、必ずしも年齢によるものだけではありません
多くの高齢者が抱える問題、つまり痰が絡む咳についてお話ししましょう。
よく、「年を取ると、咳が出やすくなるものだ」とあきらめている方がいらっしゃいますが、その原因が明確な病気であることがあります。
今日はその一つ、咳喘息(cough variant asthma)について説明し、適切な治療法についても触れていきたいと思います。
咳喘息とは
咳喘息は、通常の喘息とは異なり、主な症状が慢性的な咳である特殊な喘息です。
これは、気管支の過敏性が原因で、咳だけでなく、痰の出る症状も引き起こします。
高齢者の中には、自分の咳や痰は単に年齢のせいだと思い込み、症状を無視する方もいらっしゃいます。
しかし、このような症状が長期にわたって続く場合、咳喘息の可能性が考えられます。
どのような症状か
咳喘息は、症状の特性上、他の呼吸器疾患と混同されやすいです。
しかし、咳が主な症状であるため、通常の喘息と異なり、喘鳴(息苦しさ)や息切れは起こりにくいのが特徴です。
このため、咳喘息の診断は専門的な知識と検査が必要です。
治療方法について
では、咳喘息の治療法について見ていきましょう。
治療の目的は、咳の頻度と強度を減らし、生活の質を改善することです。
通常、吸入ステロイドや長期作用型β2刺激薬が処方されます。
これらの薬剤は、気道の炎症を抑制し、気道の敏感性を低下させることで咳を和らげます。
しかしながら、自己判断で薬を飲むのではなく、まずは医師に相談してみてください。
症状が改善しない場合や、咳がひどくなる場合、すぐに医師に連絡しましょう。
また、日常生活での気道を刺激する要因(たばこや冷たい空気など)を避けることも大切です。
さいごに
咳や痰は辛いですが、必ずしも年齢によるものだけではありません。
特に長期にわたる咳には、必ず原因があります。
その原因を見つけて、適切な治療を受けることが大切です。
皆さんの健康と長寿につながる情報を提供できることを願っています。
次回も、健康に関するお話をお楽しみに。
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