咳は体からの一つのメッセージです
最近増えていると感じている「耳鼻科で治らない咳」について語りたいと思います。
これについて困っている方に向けて、原因や対処法を紐解いていきましょう。
1. 耳鼻科と呼吸器内科・アレルギー科の咳の違い
咳の原因となる部位は「のどから上」と「のどから下」の大きく二つに分けることができます。
さらに両方を合併することもあります。
前者は耳鼻科の専門領域、後者は呼吸器内科・アレルギー科の専門領域となります。
耳鼻科での治療が改善しない場合、その原因は「のどから下」の問題、つまり、呼吸器内科・アレルギー科の領域である可能性が高いです。
2. 注意すべき症状
特に以下の症状に気付いた場合、呼吸器内科・アレルギー科への受診をお勧めします。
・なんとなく胸苦しさを感じる
・胸がぜーぜー、ヒューヒューする
・夜せきで寝れない
・息切れがする、息苦しい、胸苦しい
・寝入りや朝方に咳で目が覚める
・痰が詰まって苦しい
これらの症状の多くは、気管支ぜんそくを示している可能性があります。
3. 咳の治療:呼吸器内科・アレルギー科のアプローチ
咳が治ったと感じたからといって、すぐに薬をやめることはおすすめしません。
薬をやめるとまた咳が出てくる可能性が高いです。
治療は主に吸入器を使用し、継続的な管理が必要となります。
4. 長引く咳の検査
長引く咳の場合、咳の原因が「のどから上」なのか「下」なのかを判断するため、呼吸器内科・アレルギー科特有の検査が必要となります。
それによって診断名、薬の種類や使用期間が全て異なってきます。
おわりに
皆さんも、風邪で耳鼻科を受診したけど咳が止まらない、または耳鼻科でアレルギーの咳や咳喘息と診断されても改善しない、などの症状に苦しんでいるなら、一度呼吸器内科・アレルギー科への受診を検討してみてください。
咳は体からの一つのメッセージです。
それが何を示しているのかを理解し、適切な手段で対処することが大切です。
どうぞお身体を大切に、健やかな日々をお過ごしください。
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
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