抗生剤と胃薬について 〜必要性と腸内細菌への影響〜
こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
今回は、抗生剤と胃薬(胃酸を抑える薬)について、患者さん向けにわかりやすくお話しします。
これらの薬は、適切に使用することで大きなメリットがありますが、その一方で腸内細菌に影響を与える可能性もあります。
ぜひ最後までご覧いただき、日頃の生活習慣の見直しの参考にしてください。
抗生剤の必要性と腸内細菌への影響
抗生剤は「なくてはならない」薬
抗生剤(抗菌薬)は細菌感染症を治療する上で欠かせない薬です。適切に使うことで、
といった大きなメリットがあります。
当院でも、必要と判断した場合には適切な種類や量を選び、処方しています。
腸内細菌への影響
ただし、抗生剤は悪い菌(病原菌)だけでなく、私たちの体に良い働きをする善玉菌まで減らしてしまう可能性があります。
その結果、
につながることがあります。
したがって、抗生剤を使用するときは、処方通り正しく服用し、不要な長期使用を避けることが重要です。
胃薬の必要性と腸内細菌への影響
胃薬で胃酸をコントロール
胃薬の中には、胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプ阻害薬(PPI)やH2ブロッカーなどがあります。胃酸過多や逆流性食道炎、胃潰瘍などを抑えるために有効です。
必要なときに使用することで、
胃酸と腸内細菌
胃酸は強い酸性度を持ち、口から入ってきた細菌が腸まで届くのを抑制する役割を果たしています。
胃薬を使って胃酸を抑えすぎると、
可能性があります。
ただし、これも必要時の短期間使用や、主治医の指示通りの服用であれば、メリットの方が大きい場合が多いです。
腸内細菌のために心がけたいこと
抗生剤や胃薬は必要なときには使うべきですが、日頃から腸内細菌をいかに守るかも大切です。
特に、
といった生活習慣を心がけることで、腸内環境の悪化を防ぐことが期待できます。
まとめ
抗生剤や胃薬は、正しく使えば大きな恩恵をもたらす一方で、腸内細菌への影響も無視できません。
しかし、必要な場面では遠慮せずに使用することが、重症化を防ぎ、体全体の健康を守るうえで重要です。
ポイント
- 必要なときに適切に薬を使う
- 腸内環境への影響を理解する
- 日々の食事・生活習慣で腸内環境をケアする
何か気になる症状や疑問がある場合は、お気軽にやまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックまでご相談ください。
Q&A
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抗生剤を飲むときに一緒にプロバイオティクス(乳酸菌など)を摂るといいですか?
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抗生剤による腸内環境の乱れを緩和するために、プロバイオティクスの摂取は有効とされています。ヨーグルトや発酵食品などを積極的に取り入れてみましょう。ただし、人によって合う・合わないがありますので、症状がある場合は医師に相談してください.
-
胃薬はいつまで飲めばいいのでしょうか?
-
胃薬の使用期間は、病状や薬の種類によって異なります。医師の指示に従い、定期的に受診しながら調整するのが望ましいです。自己判断で長期服用するのは避けましょう。
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日常的に腸内細菌を守るために一番大切なことは何ですか?
-
食事・睡眠・運動など、バランスのとれた生活習慣が何よりも大切です。特に糖分の多いお菓子や清涼飲料、白米や白パンなどの精製食品ばかりに偏った食事は腸内環境を乱しやすいので、食物繊維や発酵食品をうまく取り入れましょう.
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
院長 山口 裕礼
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