タバコの経験ある、咳、痰、息切れに
タバコを吸った経験があり咳や痰、息切れがある場合の病気
肺気腫
慢性気管支炎
慢性閉塞性肺疾患(COPD)ー肺気腫や慢性気管支炎の状態が悪くなった状態
COPDの治療は主に吸入薬が用いられます
3種類の薬の中から症状に合わせて組み合わせます。
● LABA - 長時間作用型β2刺激薬(空気の通り道を広げ、咳を止める)
● LAMA - 抗コリン薬(空理の通り道を広げ、痰を減らす)
● ICS - 吸入ステロイド(空気の通り道の荒れを整える)
今までの吸入薬の特徴
・一つの吸入器の中に一つの薬が入っている
・一つの吸入器に二つの薬が入っている
そのため、3種類の薬を使用するには3つの吸入器もしくは2つの吸入器を使用ました。
テリルジーは、一つの吸入器に3つの薬が入っている初めての薬です
特に下記のような患者さんにとてもメリットがあります。
60歳代の男性(仮) 通院中の肺気腫、COPDの患者さん
病院から継続治療の紹介があって定期通院している患者さんです。
長年タバコを吸っていて息苦しくなりました。
COPDと診断となり吸入薬を使っています。
レルベアとスピリーバレスピマットを使用しています
・レルベアは吸入ステロイドと長時間作用型β2刺激薬が合体したもの。
・スピリーバは抗コリン薬です。
2つの吸入器で3つの薬を使用しています
最近、坂道が苦しいようです
時々胸苦しさも感じます
検査をしても呼吸の調子もあまり良くないようです。
薬を増やすことをする前に・・・・・!
クリニックで吸入が出来ているか、みてみましょう。
では、スタッフと一緒に座って、確認です。
吸入器レルベア、スピリーバでの吸入方法の説明
・レルベアは慣れた様子で操作を行っています
・通気口に気を付け、最初からトレーナーの音も大きく長く鳴っています
・息止めのあと鼻から息を出すこともしっかりできていた!
・看護師も思わずすごいですね!とほめるほど、とても上手に出来ていました
・スピリーバレスピマットでは薬が出てきている間に吸い続けることが出来ませんでした
・ほとんど薬が口の外に漏れてしまっていました
患者さんの気持ちに寄りそうと
・レルベアとスピリーバでは吸入器の種類が違う
・「強く深く吸うレルベア」と「ゆっくり吸うスピリーバ」が分からなくなってしまう
・スピリーバもレルベアの感覚で吸ってしまっている
・スピリーバでは息が持たなく吸い続けることが出来ない
「吸い続けるのがつらいんだよ、そんなに息も続かないから苦しくなっちゃう」
「こっちのレルベアはうまくできるんだけど」
患者さんの思いに対してしたこと
・レルベアは今の吸い方で大丈夫です
・スピリーバは「深呼吸して吸うイメージで吸ってください」と練習しますが、うまくはいきません
・吸入器が変わることで、吸い方が違うことに混乱し、うまく吸入が出来なくなっていました
その旨を医師に報告したところ、
スピリーバと同じ成分でレルベアと同じ吸入器があるからそれにしましょう、と比較的新しい薬である
・エンクラッセ
に変更しました。
レルベアと兄弟みたいなものだから相性も良いでしょう。
その結果
「これならできる!」
と患者さんも納得しました。
・もちろん吸入方法はレルベアと一緒なので問題ありません
● レルベアとエンクラッセ
で処方が決まりました。
~次に来院して頂いたときは、笑顔で楽になったと喜んでおられました~
● その後も吸入方法を一緒に確認しましたが、問題なくできています
以上が、当院で行っている患者さんへの吸入の説明方法です。
世間一般的には
● 使用方法の説明のみ
になりがちです。
当院においては
● 患者さん個人にあわせて、気持ちに寄り添いご説明します
テリルジーであれば2個の吸入器から1個に減らすことが出来ます
テリルジーは平成31年3月26日に承認取得されました。
発売の予定は、、承認後2ヶ月程度となります。
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
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