80代後半でも幸せに暮らす日々のヒント
80代後半でも幸せに暮らす日々のヒント
こんにちは。やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
先日、80代後半の女性患者さんとお話しする機会がありました。
そのお話から、年齢を重ねても充実した日々を過ごす秘訣を学びましたのでご紹介します。
人生の変化と選択の背景
この方は、もともと夫と二人暮らしをしていました。
しかし、ご主人を亡くされ、その後、娘さんから「一緒に住もう」と誘われ、自宅を売却して同居を始めました。
新しい生活に期待しつつも、実際に暮らし始めると、小さな価値観の違いや生活リズムの違いが重なり、関係がぎくしゃくしてしまったそうです。
例えば、家事の分担や生活空間の使い方、些細なコミュニケーションの行き違いなどが積み重なり、双方にストレスを感じるようになったと話されていました。
こうした状況は、親子間や家族同士の同居ではよくあることですが、それをきっかけにお互いの関係が悪化することも少なくありません。
この患者さんは、娘さんとの関係を壊さないために「一緒に住むよりも別々の方が良い」という結論に至り、市営住宅に申し込んで新たに一人暮らしを始めました。
関係の修復と距離の重要性
娘さんとの同居を解消した後、お互いに適度な距離を保つことで、むしろ以前より良好な関係を築けているとのことです。
この経験から私たちが学べるのは、「家族であっても、それぞれのペースや生活スタイルを尊重することが大切」ということです。
親子の絆を保ちながら、それぞれが心地よく生活するためには、近すぎない距離感を取ることも一つの選択肢かもしれません。
心の支えとなる日常の活動
お一人で暮らす日々の中で、地域の方々と交流したり、ご自身の時間を楽しむことを大切にされています。
- 野良猫への餌やり(避妊・去勢済みで地域にも配慮)
- コーラスグループへの参加
- 気軽に楽しめる昼食としてカップラーメン
こうした活動が、孤独を感じることなく生活を楽しむエネルギーになっているようです。
幸せの形は自分次第
お話を伺っていて印象的だったのは、「今が幸せ」と笑顔でおっしゃる姿でした。
過去の困難を乗り越え、ご自身で新しい幸せを見つけていらっしゃいます。
重要なのは、完璧な状況を求めるのではなく、小さな喜びや心地よい時間を大切にすること。
これが、年齢を重ねても元気でいる秘訣ではないかと感じました。
私たちが学べること
この患者さんの生活から、次のことを学ぶことができます:
- 変化を恐れず、新しい環境に適応する勇気
- 人や動物との交流を通じた心の支え
- 身近な楽しみを見つける力
年齢に関係なく、幸せは自分自身の選択と行動で作り出せるのだと実感しました。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック 山口裕礼です。
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