悪口が健康に及ぼす驚くべき悪影響
こんにちは、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの院長、山口裕礼です。
PRESIDENT Onlineの記事(精神科医 樺沢紫苑氏、感謝の研究家 田代政貴氏著『感謝脳』を基にしたもの)を参考に、悪口が心身に及ぼす影響を分かりやすく解説していきます。
悪口は脳と体に悪影響
「悪口を言うとスッキリする」と感じる方もいるかもしれませんが、それは全くの誤解です。
研究によれば、悪口は心身に深刻なダメージを与え、最悪の場合、人生を大きく左右する可能性すらあります。
悪口の影響
- 認知症リスクが3倍に上昇: 悪口を言い続けることで、ストレスホルモンであるコルチゾールが分泌され、記憶を司る海馬の神経を破壊し、前頭前野の神経ネットワークにも悪影響を及ぼすためです。
- 寿命が縮まる: ポジティブ思考の人とネガティブ思考の人を比較した研究では、ポジティブ思考の人のほうが10年以上長生きするという結果が出ています。悪口を言うとアドレナリンが分泌され、心臓に負担がかかることも寿命を縮める要因の一つです。
- ストレス解消にはならない: 悪口を言うとコルチゾール値が上昇するため、ストレス解消にはなりません。悪口は「言葉による攻撃」であり、脳は戦闘状態となりアドレナリンを分泌します。この高揚感を「ストレス解消」と誤認しているに過ぎません。
- 自分自身への悪影響: オランダの研究では、侮辱の言葉は、それが自分に向けられたものでなくても、発するだけで脳波に同じ反応が現れることが分かっています。つまり、他人の悪口を言っているつもりでも、自分自身に悪影響を及ぼしているのです。
- 扁桃体の肥大: ネガティブな感情や体験が多い人は、脳の警報装置である扁桃体が肥大する傾向があります。扁桃体が肥大すると、些細なことにも過剰に反応し、常に不安や恐怖を感じるようになり、メンタル疾患につながる可能性もあります。
- 感謝の効果を相殺: ポジティブ感情とネガティブ感情の理想的な比率は3対1と言われています。悪口を1回言うと、ポジティブな言葉を3回言わないとバランスが取れません
日常生活で気を付けること
上記の内容を踏まえ、通院中の患者様におかれましては、日常生活でも以下の点に留意していただけると、より良い効果が期待できます。
健康のために日々できること
- 意識的にポジティブな言葉を使う: 日常生活の中で、できるだけ感謝の言葉や肯定的な言葉を使うように心がけましょう。「ありがとう」「嬉しい」「楽しい」といった言葉は、自分だけでなく周りの人にも良い影響を与えます。
- 悪口や批判を避ける: 他人の悪口や批判を言う機会を減らすように意識しましょう。もし悪口を言いたくなった時は、深呼吸をして気持ちを落ち着かせたり、別の話題に切り替えたりするなどの工夫をしてみてください。
- ストレスを溜め込まない: 適度な運動や趣味の時間を持つなど、自分なりのストレス解消法を見つけ、心身のリフレッシュを心がけましょう。
- 感謝の気持ちを持つ: 日々の生活の中で、小さなことでも感謝の気持ちを持つように心がけましょう。感謝の気持ちを持つことで、ポジティブな感情が増し、心身の健康につながります。
- 周囲の環境を見直す: 悪口やネガティブな言葉が多い環境に身を置いている場合は、できる範囲で環境を変えることも検討してみましょう。
悪口を減らし、感謝の気持ちを大切に
この記事を通して、悪口が健康に及ぼす悪影響についてご理解いただけたかと思います。
当クリニックでは、心身の健康をサポートするために、様々なご相談に応じております。お気軽にご来院ください。
やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニック
院長 山口裕礼
※このブログは、PRESIDENT Onlineの記事を参考に、患者様向けに分かりやすく解説したものです。詳細は、樺沢紫苑・田代政貴著『感謝脳』(飛鳥新社)をご覧ください。
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