🩺 病気になったときに聞こえてくる「周囲の声」にどう向き合うか?

こんにちは、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックの山口裕礼です。
がんに限らず、どんな病気にかかっても、多くの方が経験するのが 「周囲からのアドバイス」 です。
「食べ物はこうしたほうがいい」
「このサプリが効くらしい」
「知り合いはこの治療で治ったよ」
良かれと思って言ってくれる場合がほとんどですが、受け取る側の患者さんにとっては、時に迷いや不安を増す原因にもなります。
👂 なぜ人は他人の病気に口を出すのか?
多くの場合、その人は責任を負わない立場にあります。
だからこそ「気軽に」発言できるのです。
一方で、真摯に心配して寄り添おうとしてくれる方もたしかにいます。
患者さんにとっては、そうした「真剣な思いやりの声」と「無責任な噂の声」を見極めることが、とても大切です。
👂 特に気をつけたい「知り合いの医療者」の言葉
患者さんからよく耳にするのが「知り合いの医師や看護師にこう言われました」というケースです。
もちろん真摯に心配してくださる方もいますが、専門分野が違う場合や断片的な知識であることも多いのです。
結果として混乱してしまうこともあります。
当院ではそのような場合、必要に応じて その知り合いの方が所属する医療機関へ紹介する 形を取っています。
責任ある立場で継続的に診てもらうことが、患者さんの安心につながるからです。
👭 一般の友人・知人からの言葉も要注意
病気のことを打ち明けると、友人や知人は「力になりたい」と思って様々なアドバイスをくれます。
その気持ちはとてもありがたいものです。
ただし、一般の方の意見はどうしても 体験談や噂、インターネット情報 に偏りがちです。
「誰かに効いたこと」と「あなたに必要なこと」は必ずしも一致しません。
受け取る際には、
- その言葉は「思いやり」なのか
- それとも「根拠ある医学的助言」なのか
を冷静に見極めることが大切です。
🧭 本当に大切にすべき視点とは?
- 責任ある立場の声かどうか
医師、管理栄養士、カウンセラーなどの専門家の意見を優先。 - 真摯な思いやりの声は感謝して受け止める
友人や家族の気持ちは患者さんを支える大きな力になります。 - 自分の治療に必要かどうか
同じ病名でも状態や背景によって「正解」は変わります。
💡 病気との向き合い方は「あなたが決める」
病気になったとき、周囲の声に揺れるのは自然なことです。
でも、最終的に治療や生活習慣をどう選ぶかは あなた自身の意思 で決めるべきです。
私たち医師の役割は、その意思を尊重しながら、医学的に正しい情報でサポートすることです。
✨まとめ
- 周囲の声はありがたいが、そのまま従う必要はない
- 特に「知り合いの医療者」の意見は専門外の可能性もあるため注意
- 一般の友人・知人の言葉は思いやりとして受け止め、医学的判断は専門家と一緒に
- 最後に選ぶのは「あなた自身」
信頼できる専門家と、真摯に支えてくれる人々に囲まれて、安心して自分の人生を歩んでいただきたいと思います🍀
投稿者プロフィール

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からだ整えラボ
資格:
<医学・医療>医学博士、日本呼吸器学会認定呼吸器専門医、日本アレルギー学会認定アレルギー専門医、日本喘息学会認定喘息専門医、日本内科学会認定内科医、日本喘息学会認定吸入療法エキスパート
<予防医学・代替医療・環境>
環境省 環境人材認定事業 日本環境管理協会認定環境管理士、漢方コーディネーター、内面美容医学財団公認ファスティングカウンセラー、日本セルフメンテナンス協会認定腸内環境管理士、腸内環境解析士、日本温活協会認定温活士、薬膳調整師、管理健康栄養インストラクター、食育健康アドバイザー、日本フェムテックマイスター協会公認フェムテックマイスター®上級、公認妊活マイスター®Basic、日本スキンケア協会認定スキンケアアドバイザー、メンタル士心理カウンセラー、アーユルヴェーダアドバイザー
<文化・生活>
日本園芸協会認定ローズ・コンシェルジュ、ローズソムリエ®(バラ資格)
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