ぜんそくの治療と吸入ステロイドについて
ぜんそく(喘息)で咳き込んだり、息苦しくなる理由として、
① 空気の通り道(気道)が赤く腫れて、むくみます
+
② 普通なら咳き込まない、ちょっとした刺激で咳がでて、空気の通り道(気道)が「キュッ」と縮まります
↓
● 空気の通り道が狭くなります
↓
● 苦しくなります
ぜんそくの治療で大事なことは、① ②の状態を良くすることです。
空気の通り道の①むくみを取り、②空気の通り道を広げる
2段構えの治療が主体となります。
大人のぜんそくの治療で大事なことは
● 軽症であっても、吸入のステロイドを使用すること
です。
多くのイメージとして、ステロイドと聞いただけで心配と感じられると思います。
吸入して使用するため、直接に空気の通り道に効果を発揮します。
そのため、
● ステロイドの量は微量です
● 吸入ステロイド薬の副作用は、他のステロイド薬とは比較にならないほど少ないです
● 妊婦さんや授乳している場合にも安心して使用できます
● 小児や80歳を超えた患者さんも使用できます
しかし、主に粉の薬を使用した場合に時々
● 声がかれる
● 味覚が感じなくなる
● 口の中にカビがでる
などの症状がでることがあります。
そのような場合には
● 薬の量を減らす、一時的に吸入薬を中断する、霧状の薬に変更する
などの方法をとりますが、ぜんそくの具合を見ながら調整が必要です。
いずれにしても
● 吸入をした後は必ずうがいをして
口やのどの症状を軽くさせ、体への吸収を可能な限り少なくすることが重要です。
投稿者プロフィール
- 2017年1月、希望が丘(神奈川県横浜市)にて、やまぐち呼吸器内科・皮膚科クリニックを開院しました。
最新の投稿
- クリニックだより2024年11月22日モルモットと牧草(チモシー)アレルギーについて
- 内科2024年11月22日加熱式たばことCOPDの関係:本当に影響は少ないのか?
- クリニックだより2024年11月22日働きながら親の認知症介護を乗り切るために
- クリニックだより2024年11月22日通院中の患者さんと産業医の役割について